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急性副鼻腔炎  症例1

6才
頭痛、食欲不振。ニコニコの表情が全くなし。耳痛なし。
体温37.0度、両側膿性鼻汁大量。
両側鼓膜、膨隆軽度ですが、厚味を帯び、あめ色の色調(滲出性中耳炎が急性に逆戻りしたと判断)

末梢血液白血球数 9,400/μl 

白血球3分類 リンパ球 23.7%    2,200/μl
          単核球  10.6% H    900/μl H
          顆粒球  65.7%    6,300/μl

昨日の症例と同じく、白血球から考えると、細菌感染のピークではない。
しかし、症状はピーク。
鼻咽腔の細菌培養では、インフルエンザ菌が沢山の結果でした。(初診の数日後判明)
結局、抗菌薬なしで出発しました。ずっと、抗菌薬なしでした。
1週間後には、鼓膜所見、鼻腔所見に改善はなかったですが、ニコニコが戻って来ました。
3ヶ月後には鼓室内貯留液はなくなり、鼻腔前半部の膿性鼻汁も消失しましたが、咽に近い鼻腔後半部には依然トロトロの鼻汁がはっきりと残っています。
この原因は鼻中隔彎曲症が強く、副鼻腔との換気を妨げているのです。
副鼻腔との換気が再開できるかどうかが、この子供さんの最大の問題と考えています。

by hanahanak2 | 2006-08-27 15:38 | Comments(0)