人気ブログランキング | 話題のタグを見る

検出菌は起炎菌ではありません。

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎は、繰り上げ100%ウイルス感染症です。
従って、抗菌薬診療は耐性菌をまき散らす行為と言わざるを得ません。

4歳の患者さん。
5月30日に、「発熱・鼻汁・咳」にて小児科受診しました。
溶連菌抗原キットにて咽頭よりの迅速検査しました。
結果、陽性でしたので、「溶連菌感染症」と診断され、
バナン(第3世代経口セフェム系抗菌薬です)の投薬を受け服用していました。
6月3日夜。左耳痛を訴え数時間後には耳痛は軽減し、
6月4日、当院受診されました。

誤り1.
溶連菌の検出は事実ですが、検出菌を起炎菌と断定するのは余りにも乱暴です。咽頭には溶連菌が常在している事実を無視しています。
誤り2.
バナンという経口第3世代経口セフェム系抗菌薬は、病巣への移行が非常に低い抗菌薬です。あらゆる細菌感染症治療に効果が期待出来ない抗菌薬との評価が決定的です。

鼓膜鏡での観察で、
左急性中耳炎
右滲出性中耳炎。
末梢血液白血球数:14,400/μl H
白血球3分類 リンパ球数  4,800/μl H
       単核球数    900/μl H
       顆粒球数   8,700/μl H
ヘモグロビン(Hgb):12,1g/dl。貧血傾向あり。

ウイルス性急性中耳炎・急性副鼻腔炎です。

当院での投薬は、
モンテルカスト細粒とメプチンドライでした。
一連の症状は全てウイルス性急性呼吸器感染症でした。
ウイルス感染症には抗菌薬は使わない。
難しい判断ではないはずです。

=============================================

「スーパー糖質制限」実行中。
8時半血糖値:115mg/dl。

===============================================

検出菌は起炎菌ではありません。_a0082724_22084477.jpg
原因が、
鼻腔通気度不良であれば、鼻中隔手術・鼻甲介手術で解決できます。
肥満は、糖質制限をきちんと行えば解決は簡単です。

しかし、「舌やあご」となるとかなり困難です。
やはり、糖質制限は欠かせません。
骨・筋肉の発達には、十分なたんぱく質・脂肪が必要です。

=============================================


by hanahanak2 | 2017-06-05 22:17 | 白血球 | Comments(0)