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重症のウイルス感染症でした。

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

猛暑の今夏、経験した極めて重症の急性咽頭炎・扁桃炎患者さん。
30歳代。

当院初診4日前、39度超え発熱・咽頭痛、出現。
3日前、掛かり付け医受診、扁桃炎と診断され、
メイアクト 第3世代セフェム抗菌薬
ロキソニン
ビオフェルミンR
投薬を受け内服するも、状態は不変。
それで、基幹病院救急外来受診するも、メイアクト続行を指示されました。

当院初診時、40度超えの発熱
重症のウイルス感染症でした。_a0082724_14553570.jpg
両側口蓋扁桃と舌根扁桃に厚く白苔を認めました。
末梢血液白血球数 15,800/μl H
白血球3分類 リンパ球数 5,700/μl H
       単核球数  3,000/μl H
       顆粒球数  7,000/μl H
「白血球数とその分類」検査によって、100%、ウイルス性急性咽頭炎・扁桃炎と診断できます。
しかし、
何かあったらと思うと二股を掛けるのです。

投薬の組み替えしました。
L-ケフレックス顆粒 第1世代セフェム抗菌薬
ビオフェルミンR
ロイコトリエン受容体拮抗薬

翌日も40度超えの発熱あり、
末梢血液白血球数 16,500/μl H
白血球3分類  リンパ球数 4,700/μl H
        単核球数  2,800/μl H
        顆粒球数  9,000/μl H
膠着状態 です。

当院3日目。体温は37度代に。
重症のウイルス感染症でした。_a0082724_16372759.jpg
厚い白苔が浮いて来たようにも見えます。
末梢血液白血球数 18,600/μl H
白血球3分類 リンパ球数  6,500/μl H
       単核球数   2,500/μl H
       顆粒球数   9,600/μl H
厳しい数字。
ウイルス感染症には違いないのです。
待つしかないようです。

4日目。37度代を維持。笑顔がチラリと出ました。
重症のウイルス感染症でした。_a0082724_16445062.jpg


白苔が一部脱落し始めました。
末梢血液白血球数 14,200/μl H
白血球3分類 リンパ球数 6,600/μl H
       単核球数  1,700/μl H
       顆粒球数  5,900/μl  


顆粒球数の明かな改善を認めましたので、
今回の厳しいウイルス性急性咽頭炎・扁桃炎は峠を越えたと判断しました。

しかし、
確認の来院がありませんでした。
後日電話した所、元気に仕事に復帰されたとの事でした。

ウイルス感染症には抗菌薬は効果なしでした。
最も効果的なのは「日にち薬」だったようです。
よくぞ、耐えてくれたと思います。
今年の猛暑は若い方も免疫低下を来していたのでしょう。
糖質制限の指導も行いました。

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「スーパー糖質制限」実行中。
本日8時半血糖値:95mg/dl。

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砂糖入り飲料に課税を=肥満、糖尿病対策訴え―WHO
時事通信 10月11日(火)19時28分配信

 【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)は11日、肥満や糖尿病を減らすため、砂糖の入った飲料への課税を進めるよう各国に呼び掛けた。
 
 WHOは、砂糖入り飲料などの消費は「肥満や糖尿病に苦しむ人々を世界で増やす主要因だ」と指摘。価格が上がれば、消費が減る明確な証拠があるとし、「政府が課税すれば、人々の命を救える」と訴えた。

 WHOによると、2014年には世界で18歳以上の39%が「過体重」だった。糖尿病患者の数は1980年に1億800万人だったが、14年には4億2200万人に増えている。

WHOの度々の勧告です。
日本での増税の予定なし。
検討課題には上っておりますが。
この点でも、日本は遅れていますね。

砂糖・デンプンを制限する糖質制限で、肥満も糖尿病も防げるのです。

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by hanahanak2 | 2016-10-12 17:41 | 急性咽頭炎・扁桃炎 | Comments(0)