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2度目の末梢性神経麻痺

四国徳島からです。
当院の基本方針
①抗菌薬の適正使用
②改善しない鼻腔・副鼻腔疾患には手術を提案。
③糖質制限の提案・普及。

5月、末梢性神経麻痺の診断をし、当院で治療経過観察が出来た40歳代の患者さんを経験しました。
それも2回目です。
2013年、左顔面神経麻痺。「うがい出来ない・閉眼出来ない」でした。ステロイド内服、プロスタグランディン製剤の点滴、アデホス・メチコバール内服等にて1ヶ月で治癒しました。血糖測定未施行でした。

今回は5月7日初診。
「連休からの左味覚障害」でした。その他の訴えなく、顔面の観察も怠っていました。
血圧:122/75mmHg。
17時半血糖値:113mg/dl 1時間前に菓子パン摂取。
HbA1c:5.3%。
BMI:20.2。
投薬:プロマック 亜鉛補給
食事:糖質制限を説明実行指示。必然的に亜鉛補給になります。理想的な栄養療法です。

5月16日
味覚障害不変
左額作皺、わずかに弱い。
発声時口角非対称、わずかにあり。
この時点で「左末梢性神経麻痺」と診断しました。
発症から2週間でした。
投薬は、プロスタグランディン(オパルモン)追加しました。
食事。
「昨日の夕食は?」
ご飯と豚カツ」
主食とお菓子は絶対に中止を指示。

5月22日
味覚障害、改善傾向出現。
表情筋も改善傾向に。
食事:お菓子は止めているとの事。
2度目の末梢性神経麻痺_a0082724_1633239.jpg

食パンとかの記載あるも努力が分かります。
ガンバレガンバレです。

6月2日。発症から1ヶ月。
顔面神経麻痺は治癒。
食事。
2度目の末梢性神経麻痺_a0082724_16332958.jpg

スーパー糖質制限」の完成です。
カロリー制限にならないように注意が必要です。

途中、
顔面神経麻痺との診断が遅れ、
糖質制限を軌道に乗せるのに手間取り、
非常に心配しましたが、良かった良かったです。

軽視してはならないですが、
末梢性神経麻痺は治りやすい疾患のようです。
しかし、
治らない場合には・・・・・・、非常にまずいです。
患者さんとの関係は微妙となります。

糖質制限という栄養療法を基礎として、
薬物療法を組み立てるという方法で疾患の改善率は上がると思います




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「スーパー糖質制限」実行中。
本日8時半血糖値:100mg/dl。

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by hanahanak2 | 2016-06-22 17:06 | 顔面神経麻痺 | Comments(0)