抗菌薬を飲んでも飲んでも
四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。
急性中耳炎・急性副鼻腔炎は、繰り上げ100%ウイルス感染症です。
そういう視点で患者さんを観察すると納得出来ると思います。
2歳2ヶ月の患者さん。
瀬戸大橋の対岸居住、母さんの実家が徳島市です。
急性中耳炎にて1歳前より断続的に通院していましたが、抗菌薬投与が続くにも関わらず治らない状態が続き、徳島市の「ひうら小児科」でご相談した所、当院を紹介されました。
昨年
12月
ワイドシリン 4日分
メイアクト 4日分+4日分
オゼックス 4日分
その後、抗菌薬含まない投薬が続き、
今年2月
ワイドシリン 5日分
12月初診時の鼻汁細菌培養同定検査、感受性検査では、
「小児急性中耳炎診療ガイドライン2013年度版」に沿った検査、抗菌薬投与が行われておりました。鼓膜切開・チューブ留置術の説明も受けたそうです。
「白血球数とその分類」検査は無かったそうです。
当院初診時の状態。
両側鼓室内貯留液は満タンでした。
末梢血液白血球数 9,600/μl。
私の診断は、
繰り返すウイルス性急性中耳炎。です。
この急性中耳炎が本当に細菌性で、抗菌薬が無効なら、平熱でニコニコ状態はあり得ないです。
重大な合併症が出ているはずです。
服用は、
ロイコトリエン受容体拮抗剤:シングレア又はキプレス、だけ。
咳出現持には、メプチン追加。
体調の節目節目には、「白血球数とその分類」検査をやってもらって下さいと説明しました。
これからの季節は暖かくなりますので、風邪をもらう間隔が長くなります。
急性中耳炎も治る季節に移ります。
日常的に発症している呼吸器感染症の大半は、ウイルス感染症と思います。
「小児急性中耳炎診療ガイドライン2013年度版」は訂正して欲しいものです。
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「スーパー糖質制限」実行中。
本日朝食開始90分後血糖値:97mg/dl。
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糖尿病、つまり血糖を上げる食事が認知症にも直結しているのです。
糖質制限を無視し続ける限り、高齢者達の悲劇は大きくなります。
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by hanahanak2 | 2015-02-14 22:54 | 急性中耳炎 | Comments(0)