中鼻甲介、癒着防止策
四国徳島からです。
当院の基本方針
①抗菌薬の適正使用
②改善しない鼻腔・副鼻腔疾患には手術を提案。
③糖質制限の提案・普及。
内視鏡下副鼻腔手術の術後に頻繁に発生する中鼻甲介の癒着の防止策になるであろう手段を試行しています。
30歳代の患者さん。
10月、羽田空港からの航空便を利用して受診されました。
2年前からの「鼻閉・後鼻漏」改善しなかったので、某大学病院で、鼻中隔矯正術と下鼻甲介手術を受けました。
特に後鼻漏の改善がなく、当ブログに訪問され受診された分けです。
①鼻中隔・下鼻甲介手術は完璧です。入院の上、全身麻酔下手術だったそうです。
②注目は、膜様部の上顎洞から湧いている鼻汁です。後鼻漏の大きな原因と思います。
ロイコトリエン受容体拮抗剤:シングレア又はキプレスの内服を続けてもらっていましたが、反応鈍く11月初旬、当院で内視鏡下副鼻腔手術、まず左をやりました。左上顎洞・篩骨胞・前頭洞を開放しました。
いつものように、日帰り局所麻酔下手術です。術後感染予防の抗菌薬は1回内服のみ。当日は徳島市内のホテルで宿泊していただきました。
翌日、止血の為の、「アルゴダーム糸くくり」を抜去しました。
抜去直後、シートタイプの少量アルゴダームを中鼻道に留置しました。
術後出血の防止になり、中鼻甲介癒着防止になると思います。
確認後、徳島阿波踊り空港より帰路に着かれました。
月末に、同じように右側をやる予定です。
当然、糖質制限を勧める事は忘れません。
生活習慣の基本事項です。
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「スーパー糖質制限」実行中。
本日朝食開始90分後血糖値:103mg/dl。
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臨床研究の多くは、クスリに関する研究と思います。
資金提供・労務提供は当然起こってきます。
ここで、透明性を確保することは困難です。
糖尿病治療薬、SGLT2阻害薬の現状が好例です。
「夢の新薬」として登場しましたが、現在では、怖くて使えないでしょう。
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by hanahanak2 | 2014-11-09 21:57 | 内視鏡下副鼻腔手術 | Comments(10)
術後4日目で前からの水のような鼻水はほぼ止まりました。
鼻血はまだ少し出ますが、途中で固まるので詰める必要がないほど回復しました。
左鼻がおかしかった影響か、左耳の内耳に痒みがあったのですが、それも改善されてきたように感じます。
代わりに血とドロリとした鼻水が喉に時折流れますが、
術前に目立った泡だった半透明状のものは減りました。
改善に期待しています。
#糖質制限続けています。
日々の状況が普通の経過になるはずです。
それなりの結果になると思います。
HP「新しい創傷治療」からですが、アフリカの大地で40歳代の男性がお一人で赴任、そして糖質制限を楽しくやられているそうです。自作の食事が見られます。世界に普及する糖質制限です。指導する私達も心強いです。
おやすみなさい。
本日、お風呂場で鼻がムズムズしたので鼻をかんでみたら、
黒いドロリとした詰め物が取れてしまいました。
最初は鼻血と鼻水が固まったものかと思ったのですが、
鼻を掃除する際に指にあたっていたものがなくなっていたので
詰め物で間違いないと思います。
それからというもの、手術後からさほど気にならなかった
鼻づまりが気になるようになり、後鼻漏も気になるようになりました。
術前もそうですが、粘性のある鼻水で中鼻甲介がくっついてしまい、
前に流れず後鼻漏として落ちることで違和感があったのではないかと考えました。
もう血はあまり出ませんが、経過観察で大丈夫でしょうか?
お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
現在の状態ですが、鼻づまりはほとんど無くなりました。
出血のほうは、まだ毎日、ほんの少量ですが茶色い古い血のようなものが出てきます。
透明、半透明、白いカスのようなものがまじった後鼻漏も続いています。
問題があるようであれば29日に修正手術も可能でしょうか?
よろしくお願いいたします。
youtubeで拝見しました。
①中鼻甲介の癒着発生が無いのは良し。
②各副鼻腔のポリープ様陰影は、次第に消えて行くのが通常です。
安心しました。
風邪(ウイルス性急性副鼻腔炎)に罹る事もあるとは思いますが、当院抗菌薬使用基準を満たさない場合がほとんどです。
CT撮影も止めましょう。ファイバースコープ検査で分かる事です。
疑問点が有りましたら、コメントして下さい。