人気ブログランキング | 話題のタグを見る

突発性難聴

四国徳島からです。

「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。

「糖質制限」の概要を知ってしまった事により、診療の幅が大きく拡大したように思うものです。

40歳代の患者さん。
最近、受診された時にカルテの聴力図が目に止まりました。

平成21年1月4日、
突然の左難聴・左耳鳴、回転性めまい(1日発症)、にて来院されました。
左気導聴力損失(4分法):67.5dB。
突発性難聴の疑いにて、基幹病院へ紹介しました。
当時は高度突発性難聴は全て紹介していました。

直ちに入院の上、ステロイドその他の治療を行いました。
1月19日現在、55.0dBとのご報告が有りました。

突発性難聴_a0082724_2138351.jpg

この経過、
改善はしています。
患者さんは不満でしょうね。
医師も消化不良です。
全ての周波数で大きな聴力損失を来した突発性難聴治療の限界が見られます。
そして、
高齢者の場合には、ステロイド療法に反応しない症例が多いと思います。

最近は、糖質制限から病気を診る様になっていますので、
糖質制限の実行を患者さんに迫るのです。
通常の食事を摂って、ステロイド投与を行いますと、血糖上昇は激しいものになるはずです。
糖質制限実行の上、ステロイド無しなら、血糖上昇は無くなります。
実行の可否が大問題になります。

軽度突発性難聴、軽度感音難聴では、糖質制限の効果は、ほぼ確実と思われます。
1例1例の経験からですが。

糖質制限の効能効果。
その守備範囲の広大なこと、目から鱗です。

こんな事を考えながら、難聴・耳鳴・めまい診療をしています。

================================================

「スーパー糖質制限」実行中
本日朝食開始90分後血糖値:72mg/dl。
今日も低すぎる数値でした。

突発性難聴_a0082724_22164055.jpg

こういう理屈で、私達医師、そして栄養士さん達、保健師さん、等のみんなは、
だまされているのです。
日本も米国も炭水化物(糖質)の絶対量が多いんです。
近年、米国では、糖質摂取量の減少対策に重点を置いているはずです。
日本では、依然、伝統的な糖質量摂取をバランスの良い食事と何の根拠もなく推奨しています。
お茶碗一膳の米飯が、糖質過剰摂取の大きな原因です。
パン食も同じです。

================================================

by hanahanak2 | 2014-01-20 22:31 | 難聴 | Comments(0)