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耳閉感

四国徳島からです。

「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

9歳の患者さん。
1週間前より風邪症状あり、前日より「右耳閉感」出現。
発熱無し、食欲有り、表情普通。

耳閉感_a0082724_16424116.jpg


右上鼓室に貯留液を認めます。
「耳閉感」の原因です。
大量粘膿性鼻汁。
つまり、急性中耳炎・急性副鼻腔炎であることは容易に診断が付きます。

そして、
繰り上げ100%でウイルス性急性中耳炎・急性副鼻腔炎ですよ!!

「白血球数とその分類」検査、
末梢血液白血球数  14,800/μl H
白血球3分類  リンパ球   2,800/μl
           単核球    1,300/μl H
           顆粒球   10,700/μl H


顆粒球1万以上、白血球数1.3万以上、リンパ球3千以下でした。
従って、抗菌薬を使用する細菌感染性急性中耳炎・急性副鼻腔炎と診断と決定するのはフライング。

本来、急性中耳炎・急性副鼻腔炎は、繰り上げ100%ウイルス性急性中耳炎・急性副鼻腔炎なんです。

1日様子を観察してもらうのです。

全身状態jの悪化があれば、翌日来院してもらい「白血球数とその分類」検査をやることにするのです。

当患者さんも、予想通り翌日受診は有りませんでした。

抗菌薬不使用で、順調に経過しているものと考えます。

ウイルス感染症かどうかの見極め。

感染症診療のABCと思います。


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by hanahanak2 | 2013-02-11 17:07 | 微妙な判定 | Comments(0)