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急性扁桃炎(咽頭扁桃・口蓋扁桃)

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


30歳代の患者さん。
受診2日前よりの「咽頭痛」で来院されました。
体温36.3度。

額帯鏡下では、口蓋扁桃に白苔を認めました。

ファイバースコープ検査、
急性扁桃炎(咽頭扁桃・口蓋扁桃)_a0082724_8502082.jpg

①まず、鼻腔のチェック。右への鼻中隔彎曲が目立ちました。
「鼻閉」「イビキ」はないですか、と尋ねましたが、ご返事は不明確。
②咽頭後壁と口蓋扁桃にはっきりと白苔
③軟口蓋に発赤を伴う多数の小丘疹
溶連菌感染を疑わせる所見。

白血球数とその分類
末梢血液白血球数  14,200/μl H
白血球3分類  リンパ球   1,900/μl
        単核球     700/μl
        顆粒球   11,600/μl H

典型的な細菌感染症のパターンです。

溶連菌の確認として、迅速検査、
陽性、でした。

感染症診断に、「白血球数とその分類」検査の有用性がお分かりと思います。

問題は、抗菌薬が著効してくれるかです。

細菌感染症パターンで、2日~3日で効果が出てこない場合には、最悪の事態が頭に浮かんで来ます。

by hanahanak2 | 2012-09-20 09:47 | 抗菌薬(抗生物質)使用患者さん | Comments(0)