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2001年、繰り返す急性中耳炎報告

四国徳島からです。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎は代表的なウイルス性呼吸器感染症であることを症例を通して述べております。
細菌性急性中耳炎・急性副鼻腔炎の存在も合わせ探っております。


学会(2001年)での教育的講演から。
急性中耳炎・急性副鼻腔炎の分野ではビッグな先生です。
徳島にも来られた事があります。

急性中耳炎症例報告です。
6ヶ月の赤ちゃん。

1988年12月1日、耳漏の為受診、鼓膜切開しました。
ペングローブFというペニシリン剤を使用しました。13日まで。
鼓室内・上咽頭から肺炎球菌を検出。

12月14日、再び発症(との記入)
同じく肺炎球菌検出。
ペングローブFを7日間、続いてケフラール(セフェム系抗菌薬)を3日間。

12月23日、再び発症(増悪でなく発症)、
肺炎球菌検出、
オーグメンチンというペニシリン製剤を12日間。

1989年1月6日、
また、発症。
ペングローブF投与開始、3日間。
肺炎球菌検出。

1989年1月10日~17日、
入院の上、ロセフィン(セフェム系抗菌薬)経静脈投与

1989年1月28日、
また、発症(増悪と思うんですが)
ペングローブF投薬。2月20日まで。
肺炎球菌検出。

1989年3月1日、
また、発症、
ペングローブF開始。
その後転居。


24年前の最先端医療です。
2012年の今日も抗菌薬療法です。
治るまで、あきらめるまで続く抗菌薬療法です。

当然、
私も、抗菌薬投与で治しに掛かっていました。

細菌培養同定検査・感受性検査をして抗菌薬療法。
何なら自分で、グラム染色して抗菌薬投与。
この方法が間違いのないベストの治療。
そういう教育を受けていました。

馬鹿なことをしていたと反省しています。

現在、急性中耳炎・急性副鼻腔炎はウイルス感染症だと理解でき、抗菌薬を使わない診療をしています。

by hanahanak2 | 2012-07-09 15:20 | 細菌培養同定検査 | Comments(0)