声が出ません
四国徳島からです。
細菌感染症かウイルス感染症かの判定には、
「白血球数とその分類」検査をお勧めします。
細菌培養同定検査を最重要視すると抗菌薬療法へと誘導されてしまいます。
20歳代の患者さん。
受診3日前より、咽頭痛、38度前後の発熱、前日より嗄声に。
額帯鏡下の視診で普通の典型的な急性扁桃炎でした。
ファイバースコープ検査で、
①鼻腔通気度、問題無し。
②後鼻漏も問題無し。
③咽頭後壁と両側口蓋扁桃に多量の白苔形成。
細菌感染症かどうか、「白血球数とその分類」をしました。
溶連菌迅速検査はやりません。
何故なら、常在菌化している溶連菌を拾ってしまうからです。
陽性だから発症しているとは言えないのです。
末梢血液白血球数 16,600/μl H
白血球3分類 リンパ球 2,400/μl
単核球 1,500/μl H
顆粒球 12,700/μl H
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、
白血球数1.3万以上。
問診、視診と合わせ考え、
細菌感染症と診断する分けです。
抗菌薬を処方しました。
効いてくれよと、祈るような気持ちです。
急性中耳炎・急性副鼻腔炎、だから細菌感染症と診断するのは、誤認逮捕です。
鼻汁・耳漏から肺炎球菌・インフルエンザ菌が検出、だから細菌感染症と判定するのも誤認逮捕です。
by hanahanak2 | 2012-05-30 10:54 | 抗菌薬(抗生物質)使用患者さん | Comments(0)