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20年前のカルテから

四国徳島からです。

現在、急性中耳炎・急性副鼻腔炎は抗菌薬(抗生物質)不要のウイルス性急性上気道炎として診療していますが、
10年以上前までは、それはそれはヒドイものでした。


先日、スギ花粉症で来院された20歳の患者さん。
20年前、1992年に急性中耳炎で初診さていました。
「これでもか抗菌薬療法」を公開してみます

1992年
5月
セフスパン 3日分+3日分+3日分
6月
パセトシン 3日分+3日分+3日分+3日分+3日分+3日分
7月
パセトシン 3日分+3日分+3日分
8月
パセトシン 3日分+3日分
セフスパン 3日分+3日分
9月
セフスパン 3日分+3日分+3日分+3日分
11月
パセトシン 3日分+3日分+3日分

これだけの抗菌薬を使っても治癒に到達しませんでした。
増悪改善を繰り返した1年でした。
治らん治らんと言うて、抗菌薬をいつまでも使っていました。
何の疑問も持っていませんでした

そして、年越しになってしまいました。

結論、

急性中耳炎・急性副鼻腔炎には、ウイルス感染を考慮した診療に心掛けましょう。

by hanahanak2 | 2012-03-15 21:54 | 私の投薬状況今昔 | Comments(0)