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急性咽頭炎

四国徳島からです。

抗菌薬(抗生物質)使用時には、細菌感染症であるという根拠を把握しておく事が必要です。
発熱があるから、ノドが痛いから、咳が続くから等では細菌感染の根拠にはなりません。


11歳の患者さん。
38.5度の発熱にて受診されました。
咽頭痛無し、咳無し。
額帯鏡下での咽頭には変化見当たらず。

ファイバースコープ検査では、
急性咽頭炎_a0082724_21154570.jpg

出血性の厚い白苔。

次のステップは「白血球数とその分類」検査。
末梢血液白血球数  20,300/μl H
白血球3分類   リンパ球   2,700/μl
           単核球    1,400/μl H
           顆粒球   16,200/μl H


顆粒球、1万以上
リンパ球、3千以下
白血球数、1.3万以上。


お分かりのように、
細菌性急性咽頭炎、でした。

久し振りの、約1ヶ月振りの、治療での抗菌薬使用でした。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎の「白血球数とその分類」検査結果と比較してみて下さい。

確定診断されている、インフルエンザとかRSウイルス感染症と検討してみて下さい。

貴重な抗菌薬、新規開発が滞っている抗菌薬
末永く使用するためには、無駄使いは極力控えないと、恐ろしい将来を迎えることになります。

by hanahanak2 | 2012-03-12 21:32 | 抗菌薬(抗生物質)使用患者さん | Comments(0)