ウイルス性急性中耳炎 症例217
四国徳島からです。
急性中耳炎・急性副鼻腔炎へ、抗菌薬(抗生物質)を使わない診療が続いています。
8歳の小学生。
受診2ヶ月前より鼻汁・鼻閉あり、種々抗菌薬を含めて治療受けるも良くならないと来院されました。
ファイバー下の視診。
①程度時期の差はありますが左右急性中耳炎。
②鼻汁は膿粘性。多量。
血球計測、
白血球数11,900/μl H、リンパ球4,100/μl H、顆粒球6,800/μl
RSウイルス迅速検査は陰性。
RSウイルス検査が陰性だから抗菌薬を使うと考えるのは、おかしい。
インフルエンザ陰性だから抗菌薬も、おかしい。
そして2週間後、
①中耳炎は、右上鼓室に貯留液の残存ありますが、経過良好でした。
②鼻汁も軽減しておりますが、アレルギー性鼻炎の様相が目立ちます。
抗菌薬は使わなくても、急性中耳炎については治るもんです。
短期間か年余に亘るかの差はあります。
耐性菌を考えて診療するのでなく、ウイルス感染を考えて診療して欲しいんです。
by hanahanak2 | 2011-03-26 10:56 | 急性中耳炎 | Comments(0)