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医学雑誌から

四国徳島からです。

インターネットとか雑誌の症例提示でも、抗菌薬(抗生物質)使用の要否を訓練出来ます。

日経メディクイズから。
咳と微熱が出現し、抗菌薬の効果が無い、又は弱い患者さん。
入院すると治り、退院すると再発する患者さん。
胸部X線写真で肺炎像。
最終診断は、夏型過敏性肺炎。
抗菌薬投与は無駄でしたという症例。
そして問題の血球計測、
末梢血液白血球数 10,100/μl 
リンパ球 19%、単核球 5%、好酸球 2%、好中球 70%、(96%ですが、まあいいか)、
以上の数値が提示されておりました。
絶対値に変換すると、
白血球3分類  リンパ球  1,920/μl          
           単核球     500/μl
           顆粒球   7,270/μl
①白血球数、1.5万以下、
②リンパ球数、2千以下、
③顆粒球数、1万以下、
以上により、
細菌感染症とは到底考えられないと初期から分かるはずなんですがねぇ。
抗菌薬も使わずにすんだ症例と思います。
当初から細菌感染ではない肺炎とは何だ、と探索をすれば近道だったのにと思ったものでした。
こんな、後出しジャンケンも訓練に有用と思います。

by hanahanak2 | 2011-03-06 21:21 | 白血球 | Comments(0)