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耳閉感、咳、痰(後鼻漏)が続く患者さん

四国徳島からです。
今日の最高気温は34.0度でした。

今日の患者さん。
75歳の患者さん。
物心ついてからずっと水が貯まる中耳炎でいくら水を抜いてもらっても治らずに今に至ってしまったとの事です。痰が掛かって咳も頻繁に出て、これもスッキリと治らないと訴えています。

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3年前の画像ですが、いつも両側滲出性中耳炎です。
出来上がっている滲出性中耳炎です。
鼓膜切開とかチューブ留置しても切開口が閉鎖すると再貯留すると思います。
チューブを定期的に交換していけば長期間良い状態を続けることは出来ます。
鼻腔には小さいポリープがあちこちに認めます。
CT像では重症の副鼻腔炎はありませんから、内視鏡下副鼻腔手術を上手にやれば咳・後鼻漏は制御出来ると思います。
しかし、出来上がった滲出性中耳炎には内視鏡下副鼻腔手術は無効な場合が多いと思います。
たまの来院はありますが、耳鼻咽喉科医に対して大きな不信感を持たれているようです。

例外的に治らない繰り返す急性中耳炎に対しては、悪影響を及ぼしている咽頭・鼻腔・副鼻腔の正常化を10歳代20歳代に決断実行する必要があると思います。
抗菌薬を大量短期に服用しても、少量長期に服用しても病的変化をしてしまった粘膜には無効と思います。

by hanahanak2 | 2010-09-12 22:28 | 慢性副鼻腔炎 | Comments(0)