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耐性肺炎球菌性急性中耳炎のバイブル的なスライド

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


訓練です。
納得できる内容は吸収(忘れっぽいですが)しようとしています。
疑問点は、解決出来ないかと、乏しい知恵を絞っています。

耳鼻咽喉科医にとっては、バイブル的なスライドをインターネット上で発見しました。
よく見ていますと、以前当ブログで日本語版を表示した記憶があります。
どこへ行ったやら行方不明ですが。

平成15年ご発表の教育的論文からです。
現在は平成24年です。

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後出しジャンケン的な意見ですが、疑問点があります。

①中耳・上咽頭から低感受性肺炎球菌が分離された急性中耳炎を、低感受性肺炎球菌性急性中耳炎と疑いなく診断したのは、短絡的ではないですか。

②10ヶ月の赤ちゃん。冬期には毎週毎月ウイル性呼吸器感染症に罹ります。
それが仕事なんです。不足する免疫を作らないと。

③Myringotomyって、レーザー照射による鼓膜開窓術?
1回2回で経過不良でも何回もやるの?10ヶ月の赤ちゃんに鼓膜チューブ挿入?

④肺炎球菌を発症増悪の度に検出するからと、抗菌薬を断続的に長期に使うのは不適切と思います。
抗菌薬投与で治癒しないし、効かなくても生命に危険はない、ということはどんなん?

⑤「耐性菌だから抗菌薬の効果が低い」、と考えるのではなく、「繰り返すウイルス感染」と捉えるべきと思います。

⑥細菌の「分離菌」「検出菌」を「起炎菌」と短絡結論している所に大きな過ちが発生していると思います。

当論文執筆の先生は、耳鼻咽喉科感染症のビッグネームドクターです。

先生の一言一言が多大な影響を及ぼします。

先生の最近のご活躍も引き続き注目している所です。
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by hanahanak2 | 2012-09-30 10:49 | 細菌培養同定検査 | Comments(0)

急性乳様突起炎

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


抗菌薬使用可否訓練です。

インターネットで検索していましたら乳様突起炎の症例報告がありました。
2002年平成14年の報告ではありますが注目点がありました。

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10年前のご発表。
私が抗菌薬の使用に疑問を持ち始めた頃です。
思い出します。
新発売の抗菌薬を全ての急性中耳炎に使うんですが、販売会社のパンフレットのようには効かないのです。
経過は本当にバラバラでした。

訓練です。

①検出と起炎菌の同一視は明らかです。
検出菌と起炎菌は意味が違います。

②白血球数のみで白血球分類がありません。
白血球数1.3万以上の場合に抗菌薬使用可否の判定ができません。

③白血球数で判断すると、入院時11,200/μlはウイルス感染症と思われます。
10日後も10,200とウイルス感染は続いていると思われます。

④抗菌薬使用で10日後腫脹が消失。
細菌感染なら通常2,3日にて治癒状態になるのでは?
本当に耐性菌感染症だったら、初期の内に大変な事態になっているのでは?

⑤抗菌薬使用で10日後、CRPは3.2mg/dlから0.2と正常化。
CRPの数値は、採血時のデータでなく数日前の状態を表していると思います。
CRPはウイルス感染症でも高値を示します。

抗菌薬販売会社のデータを丸呑みすると急性中耳炎・急性副鼻腔炎に抗菌薬の雨嵐になってしまいます。

節度のある投薬に心掛けるよう努力致しましょう。

一歩、一歩と。
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by hanahanak2 | 2012-09-29 22:02 | 抗菌薬使用訓練 | Comments(0)

細菌感染と気管支喘息

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顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


杏林製薬MRさんからいただいたパンフレットの続き。
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「鼻汁からの検出菌(分離菌)と喘息発作は関連が示唆されます」と述べております。

ウイルス性急性呼吸器感染症を来すと鼻汁からの肺炎球菌・インフルエンザ菌・M.カタラーリスの検出・分離確率は急上昇するのはどなたも理解しているはずです。

検出ウイルスが、その患者さんの感染症起炎ウイルスか否か、

検出細菌が、起炎菌か否か、

感染症診療の基本中の基本と思います。


ガンバレ!杏林製薬!
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by hanahanak2 | 2012-09-28 10:35 | 気管支喘息 | Comments(0)

ウイルス感染と気管支喘息

四国徳島からです。
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顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


杏林製薬のMRの方よりいたたいたパンフレットから。

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対象は小児。
検体は鼻汁

小児期には喘息発作時以外でも繰り返しウイルス感染にさらされていることを示しています。

ウイルス性急性副鼻腔炎を繰り返し発症していることが思われます。

Hans Bisgaard先生は分離ウイルスは分離ウイルスで、起炎ウイルスとは言っていません。

関連がありました」でした。

気管支喘息の引き金は、ウイルス感染だと踏み込んで欲しかった。
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by hanahanak2 | 2012-09-27 21:48 | 気管支喘息 | Comments(0)

起炎菌と分離菌

四国徳島からです。
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当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


やっぱりおかしい急性副鼻腔炎ガイドライン。

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急性副鼻腔炎を引き起こす起炎微生物は、図のような分離菌が起炎菌と考えます。

という理屈になっております。

そんなん事件現場の防犯カメラに写った人物が有無を言わせず犯人になってしまいます。

そんなんおかしいですよ。

XPで肺炎像がありました。
白血球数・CRP高値でした
喀痰(後鼻漏の可能性大)で00菌が分離されました。
だから、
00菌性の肺炎→→抗菌薬療法とはならないのが普通でしょう。

必ず、分離菌(検出菌)と起炎菌とは区別して診療していると思います。

または、経過により軌道修正しているはずです。

分かり切ったガイドラインの誤りは早期に緊急に訂正して欲しいです。

ガイドラインを参考にして、肺炎球菌・インフルエンザ菌が出たから抗菌薬療法をと、診療している先生方が日本中で本当に沢山いらっしゃると思います。

おそろしい光景です。
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by hanahanak2 | 2012-09-26 14:10 | 細菌培養同定検査 | Comments(0)

「耳だれ」が止まらない。

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

年末に、右耳漏の訴えで来院された40歳代の患者さん。
外耳道真菌症の診断で、抗真菌薬エンペシド液の点耳を続けていたそうです。

初診時、
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真菌症の有無は視診では分かりませんが、点耳の場合には薬液が多くなりすぎると思います。
真菌症として、丁寧に清拭し、抗真菌薬ニゾラール液を綿棒で塗布しました。

初診時と翌日に塗布し、1週間後、
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鼓膜穿孔はもちろんそのままですが、鼓膜皮膚状態は良好になりました。

次に、穿孔閉鎖を目論見ました。
穿孔辺縁をフェノールで傷を付けテルダーミスを穿孔に密着する方法。
何回やってもダメでした。
当院で可能な最後の手段として、
穿孔縁に鼓膜切開刀で傷を付け→→フィブラストを浸したテルダーミスを密着させました。
その後、隔日ないし2、3日おきにフィブラストを補充的に塗布を続けること1ヶ月、

先週、テルダーミスをはがしてみました。
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一部ではありますが、皮膚が伸びて来ていました。

9月16日の書き込みに続く2例目の患者さんです。

これでダメなら現在の主流の鼓膜形成術をお願いする考えです。
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by hanahanak2 | 2012-09-25 10:30 | 鼓膜穿孔 | Comments(0)

鼓膜炎、アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症もあります。

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
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顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


今日の患者さん。
左耳漏の訴えで来院された40歳代の患者さん。

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悩みとか全く無関係という表情で診察室に入って来られました。

観察すると、何という悲惨な状態。

最近は通院していませんとの事。

生涯、この状態は余りにも可哀想。

①左鼓膜の皮膚層が欠損状態。小さい鼓膜穿孔も見えました。これでは断続的な耳漏が続きます。
周辺から皮膚を伸ばしてやると解決しますよ。

②左への猛烈な鼻中隔彎曲が鼻腔中央部に認めました。
鼻呼吸が不可能です。
鼻中隔手術が必要です。

③左右中鼻甲介高度肥大を認めました。
鼻閉の原因となります。
中鼻甲介切除術で通気路を確保して上げると鼻呼吸が楽になります。

④後鼻漏は少ないようなので、ひどい副鼻腔炎はないでしょう。

まずは、鼓膜炎の治療から始めましょうという事にしました。

私も、繰り返す急性中耳炎の治療中に鼓膜穿孔をきたした経験は1度や2度ではありません。

どうしてかと考えると、

鼓膜に切開とかチューブ挿入とか強い吸引とかが原因のように思えるのです。

乳幼児の繰り返す急性中耳炎(それはウイルス性)では、極力、鼓膜に強く接触する操作はやらない事にしています。大量耳漏時でも、外耳道外側2/3ぐらいまでの吸引清拭にしています。

通常、繰り返しても、急性中耳炎はウイルス性感染症ですから、免疫が積み増しされたら自然に治るもんです。待機作戦が最も理に叶っていると思います。

それに比べると、鼻腔・副鼻腔症状は、大なり小なり私達に付きまといます。状態により振りほどく必要があると思います。

乳幼児期からの、鼓膜炎・鼓膜穿孔は出来るだけ起こさないようにして、起こってしまったら、わりと簡単に治せますのでお互いに努力しましょう。

コツコツと治療を積み重ねて行けば、見違えるような耳・鼻になるんです。
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by hanahanak2 | 2012-09-24 21:51 | 鼓膜穿孔 | Comments(0)

術前術後

四国徳島からです。
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顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


本日提示の患者さん。

30歳代の患者さん。
昨年末、左急性中耳炎に罹りましたが、「抗菌薬無し診療」で、何となく治癒しました。
急性中耳炎は「治る」疾患です。

しかし、

日常的な、「鼻閉・イビキ」は治りません。

術前、
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①左鼻腔が狭いです。
②ノドも狭いです。

鼻中隔矯正術+右下鼻甲介後半部高周波凝固切除しました。
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手術1週間後の状態です。
右下鼻甲介に大きな 痂皮が付着しております。
左右鼻腔の通気が良好になりました。

非常に喜んでいただける手術です。

日帰り局所麻酔下手術で可能です。

術後抗菌薬は内服1回だけです。

「抗菌薬適正使用」を心掛けています。
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by hanahanak2 | 2012-09-23 15:55 | 鼻中隔弯曲症 | Comments(0)

翌日

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


昨日書き込みした抗菌薬使用患者さん。
初診翌日再診していただき、状態把握しました。

48時間に達していませんでしたが、改善しているのが実感出来るとの事でした。

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白苔、著明軽快していました。

「白血球数とその分類」では、
末梢血液白血球数  10,500/μl H  
白血球3分類  リンパ球  2,100/μl
        単核球    700/μl
        顆粒球   7,500/μl H 


当患者さんの場合には翌日に、治癒状態間近でした。

このように、細菌感染症、特に耳鼻咽喉科細菌性感染症では、抗菌薬の投与により、48時間以内に著明改善が期待出来ると思います。

本当に耐性菌が原因の感染症で、抗菌薬が効かない場合には、生命の危険を覚悟していただく事になります。

効かない効かないと学会マスコミ等で言われているわりに、学校検診で中耳炎の発見に苦労するのは不思議な現象です。

抗菌薬が効かないのに、なんとなく治癒する急性中耳炎、

それは、

ウイルス性急性中耳炎だからです。

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by hanahanak2 | 2012-09-21 09:52 | 抗菌薬(抗生物質)使用患者さん | Comments(0)

急性扁桃炎(咽頭扁桃・口蓋扁桃)

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。


30歳代の患者さん。
受診2日前よりの「咽頭痛」で来院されました。
体温36.3度。

額帯鏡下では、口蓋扁桃に白苔を認めました。

ファイバースコープ検査、
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①まず、鼻腔のチェック。右への鼻中隔彎曲が目立ちました。
「鼻閉」「イビキ」はないですか、と尋ねましたが、ご返事は不明確。
②咽頭後壁と口蓋扁桃にはっきりと白苔
③軟口蓋に発赤を伴う多数の小丘疹
溶連菌感染を疑わせる所見。

白血球数とその分類
末梢血液白血球数  14,200/μl H
白血球3分類  リンパ球   1,900/μl
        単核球     700/μl
        顆粒球   11,600/μl H

典型的な細菌感染症のパターンです。

溶連菌の確認として、迅速検査、
陽性、でした。

感染症診断に、「白血球数とその分類」検査の有用性がお分かりと思います。

問題は、抗菌薬が著効してくれるかです。

細菌感染症パターンで、2日~3日で効果が出てこない場合には、最悪の事態が頭に浮かんで来ます。
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by hanahanak2 | 2012-09-20 09:47 | 抗菌薬(抗生物質)使用患者さん | Comments(0)