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急性中耳炎 症例272

四国徳島からです。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎はウイルス性急性呼吸器感染症と思います。
細菌が検出されると言うては「抗菌薬(抗生物質)」、治らないと言うては「抗菌薬」、
それは夜間の無灯火運転です。


5歳3ヶ月時に「耳痛」の訴えで受診されました。
鼓膜鏡にて両側急性中耳炎を確認しました。

末梢血液白血球数  8,300/μl

ウイルス性急性中耳炎と診断しました。

RSウイルス迅速検査は陰性でした。

RSウイルス陰性ウイルス性急性中耳炎です。

鼻汁細菌培養同定検査も合わせて試みました。

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肺炎球菌とインフルエンザ菌が検出されました。

人体には細菌が至る所に常在菌として暮らしております。

その点については皆さん納得されています。

所が、急性中耳炎・急性副鼻腔炎患者さんに検出されると、抗菌薬の一斉攻撃が始まるのです。

常在菌である一般市民を根こそぎ除菌してしまって、焼け野が原にしてしまって、

患者さんは平常の体調に戻るのに苦労させられることになります。

抗菌薬投与が必要な場合は、細菌の反乱暴動を認めるときです。

細菌を検出した場合ではないと思います。

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by hanahanak2 | 2012-03-30 12:29 | 細菌培養同定検査 | Comments(2)

鼻茸(鼻ポリープ)

四国徳島からです。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎はウイルス感染症と思います。
最近発売になった抗菌薬使用にも関わらずそれなりの経過で推移しております。
急性中耳炎は6歳前後にはほぼ治癒状態に至ります。
しかし、
急性副鼻腔炎は反復の頻度は低くなりますが生涯に亘って私達に不愉快をもたらします。

78歳の患者さん。
2010年5月18日に書き込みした患者さん。
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術前の状態です。
ウイルス性急性副鼻腔炎を繰り返して出来上がってきます。
ファイバースコープ検査でないと見えないです。
たまたま鼻に掛かった声でしたので軽い気持ちで検査したものでした。
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その後、左右2回ずつ内視鏡下副鼻腔手術を行いました。
局所麻酔日帰り外来手術です。
無理は出来ません。
ポリープは上鼻道ポリープでした。
これぐらいの精度で出来上がりますと本当にきれいになります。
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左の現在の状態です。
全体に鼻汁の付着が目立ちます。
もっと精度の高い手術が必要です。
患者さんは大変満足そうではあります。

反復するウイルス性急性副鼻腔炎の産物(土砂崩れ・倒木)は取り除いて上げないと治らないでしょう。

抗菌薬(抗生物質)で土砂崩れ・倒木を除去出来るとは考えられないです。
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by hanahanak2 | 2012-03-29 18:58 | 内視鏡下副鼻腔手術 | Comments(0)

急性中耳炎 症例271

四国徳島からです。

急性中耳炎ですと診断して、抗菌薬(抗生物質)。
急性副鼻腔炎だと診断しては、抗菌薬。
それが正解なんですか。
2012年平成24年の技術革新の時代ですよ。


4歳6ヶ月の子供さん。
県外から一時帰省していますとの事。
来院理由は「右耳痛」
「中耳炎が治らず通院しています」でした。

視診、
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右鼓膜軽度膨隆の急性中耳炎。
左は、急性中耳炎の峠越え、滲出性中耳炎に移行し鼓室内貯留液の排液が進行中です。
急性副鼻腔炎にも関わらず。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎と診断すると、ウイルス感染症と思いますよ。

白血球数とその分類、
末梢血液白血球数   14,200/μl H
白血球3分類   リンパ球   5,500/μl H
           単核球    2,200/μl H
           顆粒球    6,500/μl

白血球が1.3万以上でも、顆粒球1万以下は、ウイルス感染症と思いますよ。
従って、
受診時最終診断は、ウイルス性急性中耳炎・急性副鼻腔炎。

お薬手帳を拝見。貼付してあった内容より抜粋。
2011年
5月:小児科処方
キプレス 7日分+7日分
6月:以後は耳鼻咽喉科処方です。
クラバモックス 4日分
12月
クラバモックス 2日分
プランルカスト(オノンの後発品) 2日分+5日分
2012年
1月
クラリスロマイシン(クラリス・クラリシッドの後発品) 7日分
プランルカスト 7日分+3日分+7日分+5日分
ワイドシリン 3日分
クラリス 7日分
ワイドシリン 5日分
2月
ワイドシリン 2日分
プランルカスト 5日分

どう思いますか。

受診理由は、発熱、咳痰、水鼻、膿性鼻汁、急性中耳炎増悪軽快、だと思います。

急性上気道下気道感染症(耳も含めて)は生涯繰り返し発症します。

特に乳幼児期には頻度が高くなります。

本当に耐性化した細菌感染が起炎微生物で抗菌薬が効かないと声高に言われている割りには、ほとんどの急性中耳炎は後遺症も無く就学時までには治癒していくのはどうしてでしょう。

繰り返す、

抗菌薬が効かない、

何となく治って行く、

ウイルス性急性中耳炎の特徴と私は思っています。
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by hanahanak2 | 2012-03-27 11:30 | お薬手帳 | Comments(0)

先生の以前のご発表と随分距離があるんですが?

四国徳島からです。

いつも体内に生息する細菌が検出されても、それは起炎微生物ではないと思います。
いつもは体内に住んでいないRSウイルスをはじめとしたウイルスが検出された場合は、それは起炎微生物と考えて差し支えないと思います。


先日の小児科医会講演会でこんなパンフレットをいただきました。

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なんか、変。

ウイルスの同定が困難と言われておりますが、最も重要視されるRSウイルスについても、私がやれている検査が、何故、皆さんが出来ないのでしょう。

やる気があればなんの障害もないはずです。

先生に外圧が掛かったのかもと想像もいたします。以前の元気がありません。

ここを突破しないと正確な診断は出来ませんよ。

細菌を検出しては抗菌薬療法。

ウイルスは無視無視。

患者さんが可哀想。
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by hanahanak2 | 2012-03-26 22:12 | 記事から | Comments(0)

この状態を待っていたのです。

四国徳島からです。

反省しなければと思う診療。
インフルエンザウイルス迅速検査で陰性→抗菌薬(抗生物質)使用。
鼻汁・耳漏から肺炎球菌・インフルエンザ菌を検出→抗菌薬使用。


1歳11ヶ月の赤ちゃん。
1月11日にも書き込みした患者さん。
当院初診は5ヶ月時。
時に「白血球数とその分類」検査、RSウイルス迅速検査を実施するも、細菌感染症の根拠は得られず、待機作戦で現在に至っています
ご家族の柔軟な理解があればこそです。

2月下旬、
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左急性中耳炎の増悪。

3月下旬、
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左急性中耳炎、やっと改善してきました。

風邪の季節から遠ざかる時期を迎えますので、これからが治癒のチャンスになります。

私が、

治している分けではありません。

私は、

治るのを邪魔しないように、見守っているだけです。

患者さん自身が治しているのです。
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by hanahanak2 | 2012-03-25 18:01 | 私の投薬状況今昔 | Comments(0)

急性中耳炎 症例270

四国徳島からです。

耳鼻咽喉科感染症での代表的な感染症は、急性中耳炎と急性副鼻腔炎と思います。
この2大疾患に対してはウイルス感染を考慮した診療をして欲しいと思います。


4歳8ヶ月の子供さん。
受診理由は「耳痛」。

鼓膜の状態
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左鼓膜、高度膨隆を認めました。
急性中耳炎、です。
即ち、ウイルス性急性中耳炎、です。

「白血球数とその分類」検査。
末梢血液白血球数   13,900/μl H
白血球3分類    リンパ球  4,100/μl H
            単核球   1,800/μl H
            顆粒球   8,000/μl H

ウイルス性急性中耳炎、でした。
顆粒球、1万以下はウイルス感染症です。

こういうふうに、1例1例丹念にたどって行くと、急性中耳炎・急性副鼻腔炎はウイルス感染症であることがお分かりになると思うのですが?

先日出席した講演会で講師である大学の小児科教授先生は急性中耳炎に対して当然の如く抗菌薬を推奨していました。

小児急性呼吸器感染症ではウイルス感染症がほとんどというのは常識なんですが。

その講演会の後援は抗菌薬メーカーでした。

そこのメーカーの製品名を連呼していました。
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by hanahanak2 | 2012-03-24 22:25 | 白血球 | Comments(0)

無駄な抗菌薬(抗生物質)使用でした。

四国徳島からです。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎はウイルス感染症であり、
従って、抗菌薬は使わないを原則としなければとならないという思いで当ブログを書き続けています。


3月15日に書き込みした患者さん。
1998年平成10年に、なんとか、ほぼ治癒状態になりました。

前年に続き当院での投薬状況を見てみますと。
1993年平成5年
1月
抗菌薬無し 3日分+3日分+3日分
2月
抗菌薬無し 3日分+3日分+3日分
3月
抗菌薬無し 3日分+3日分+3日分+3日分
4月
抗菌薬無し 3日分
5月
抗菌薬無し 3日分
パセトシン 3日分+3日分(それなりに改善しています)
抗菌薬無し 5日分+5日分+5日分
6月
パセトシン 3日分(中耳炎は増悪、咳は改善)
7月
抗菌薬無し 7日分+7日分
9月
パセトシン 3日分+3日分(それなりに改善しています)
10月
抗菌薬無し 7日分+7日分
12月
パセトシン 3日分(それなりに改善しています)

ひどい投薬状況でした。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎が増悪したからという理由で抗菌薬使用。

細菌感染症である根拠の提示なしの抗菌薬使用は、交通違反ですよ。

遅まきながら、約10年前から軌道修正したのです。
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by hanahanak2 | 2012-03-23 12:47 | 私の投薬状況今昔 | Comments(0)

急性中耳炎 症例269

四国徳島からです。

普通、急性中耳炎・急性副鼻腔炎でのウイルス感染症か否かは、「白血球数とその分類」検査で判定は容易です。
そんな患者さんからだけでも、抗菌薬(抗生物質)不使用をお試しいただけると、患者さんにより優しい診療になるはずです。


60歳代の患者さん。
2月上旬に「左耳痛」で来院されました。
この耳痛は約2週間続きました。
耳漏を来していましたし、鼓膜切開は未施行(原則未実施)。
初診時、
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大量膿性鼻汁も認め、鼓膜変形の激しい症例でした。

末梢血液白血球数  11,800/μl H
白血球3分類   リンパ球  1,500/μl 
           単核球   1,200/μl H
           顆粒球   9,200/μl H


膿性鼻汁が多い場合にはRSウイルス感染症」ではと思い、
耳漏でのRSウイルス迅速検査を実施、
陽性
、でした。

採取耳漏を使い、クラム染色もやりました。
まだまだ初心者ですが、
グラム陽性球菌が多数に見られました。

もうひとつ、耳漏を使いギムザ染色
著しい、好中球ばかりで、リンパ球は少数派に。

私の診断、
RSウイルス陽性急性中耳炎・急性副鼻腔炎。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎の場合、細菌感染症患者さんを発見することは困難です。

鼻汁・耳漏中には細菌を必ず認めます。
熟練していないから?

ウイルス感染症でも細菌感染症でも、採取鼻汁・耳漏では、好中球優位の印象を持っています。
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by hanahanak2 | 2012-03-22 22:09 | 白血球 | Comments(0)

結局、RSウイルス感染症

四国徳島からです。

ウイルス感染症には抗菌薬(抗生物質)は、当然不要です。
その根拠に「白血球数とその分類」検査を重視しています。
しかし、判定微妙な場合が困るんです。


9歳の患者さん。
8歳時点で、繰り返していた急性中耳炎は嘘の様に見ることは無くなりました。
今回の受診理由:37.9度の発熱、咽頭痛、鼻汁、咳
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なんとかファイバースコープ検査をさせてくれました。
急性咽頭炎無し。
呼吸器の細菌感染症では、急性咽頭炎での細菌感染症が最も多いと私は思っています。
この部位は、軟口蓋の後上方ですので、額帯鏡下診断に苦慮することがあります。
急性副鼻腔炎も目立たない。

急性咽頭炎の予想は外れ。

白血球数とその分類を、
末梢血液白血球数  14,000/μl H
白血球3分類   リンパ球   2,600/μl
           単核球    1,100/μl H
           顆粒球   10,300/μl H

顆粒球1万以上、リンパ球3千以下。
通常、私の判定は、細菌感染症と流れていきます

急性咽頭炎でない、もちろん、急性口蓋扁桃炎でもない、細菌感染症は症状からあり得ないと考え、

次に、

インフルエンザウイルス迅速検査、実施、
陰性。
これは、予想通り。

次に、

RSウイルス迅速検査、
陽性。


納得した次第です。

大量膿性鼻汁を呈しないRSウイルス感染症も想定しておくべきということですね。

確かに、RSウイルス感染症では、顆粒球数著明増加をしばしば見てはいました。

急性呼吸器感染症では、
RSウイルス迅速検査が重要な地位を占めているのだと痛感させられました。

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by hanahanak2 | 2012-03-20 18:17 | 微妙な判定 | Comments(0)

再発鼻茸(ポリープ)

四国徳島からです。

耳鼻咽喉科手術の現実。
1回の内視鏡下副鼻腔手術でみんなが完治は無理です。
1回の鼻中隔矯正術でみんなが完治は無理です。
歩みは遅くても、前進努力しているつもりです。


61歳の患者さん。
1月21日書き込みした患者さん。
1月中旬に内視鏡下副鼻腔手術いたしましたが、
何時のまにか、
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左鼻茸(ポリープ)、大きく出来上がっていました。
摘出成功と思っても、再発することは頻繁です。
今月中旬、再挑戦、術後翌々日中鼻道の創傷被覆材「アルゴダーム糸結び」抜去直後、
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タンポン直後にも関わらず血液の流出がほとんどありません。
しかも、バイアスピリン内服中です。
今度は、ポリープの起源である上顎洞まで確かに摘出したと確信している所です。

再発ポリープ、取り残しポリープは、取り尽くすと無くなるはずです。
そういう思いで手術をやっております。
患者さんも再挑戦をお考え下さい。

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by hanahanak2 | 2012-03-19 23:04 | 内視鏡下副鼻腔手術 | Comments(0)