<   2010年 11月 ( 21 )   > この月の画像一覧

午後の発熱

四国徳島から発信しています。

急性副鼻腔炎ガイドラインに関連して、ウイルス感染と判断するのは難しい、という内容の記事がありましたが、どうして?・・・・・・・・・・・・・・。
全身状態、局所所見の観察、そして、末梢血液白血球数とその分類をすれば、100%とは言えませんが分かると思います。

71歳の患者さん。
後鼻漏で通院中の患者さんです。
10月末から、午後37.5度以上の発熱を来たし、近所の先生に診てもらい、抗菌薬(抗生物質)をもらったが発熱は治まらないと11月初旬当院でおっしゃいました。全身、局所(耳鼻咽喉)には普段と変化有りません。
末梢血液白血球数 5,200/μl
この数値はウイルス感染ですよ。抗菌薬無し、解熱剤無しで治るのを待つのですと指示したものです。
11月中旬に、まだ午後の発熱は続いているとの事。
末梢血液白血球数 4,700/μl 
そのまま様子をみていましたら、下旬には落ち着いてきました。
普段の元気に戻ってきました。

待つのも良い治療と思います。
抗菌薬を使う時には、白血球数とその分類を、是非行ってはどうかと思うものです。

[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-30 21:48 | 慢性副鼻腔炎 | Comments(0)

耳漏停止

四国徳島からです。
感染症の対処は、ウイルス感染か細菌感染かの線引きをしての開始としています。
ウイルス感染を考慮しない感染症診療は、偉大な摩訶不思議と思います。


37歳の患者さん。
先週24日(ブログ書き込みしています)、海を渡って来られた、患者さん。

a0082724_1203183.jpg


右耳漏は止まっていました。
皮膚のビランもほとんど無くなっていました。
抗菌薬(抗生物質)、使っていません。
消毒もしていません。
いつもの薬剤のみです。

うまく、行くときはこんなもんではありますが。

患者さんをよく診る、局所をよく診る、
すると、時には患者さんが教えてくれる場合があります。

[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-29 12:21 | 鼓膜炎 | Comments(0)

今日もSRウイルス陽性が出ました

四国徳島からです。
私の思いは強くなっています。
--感染症は細菌感染かウイルス感染かの鑑別から始まる診療をすべきです--

37歳の患者さん。
11月22日に書き込みした子どもさんの親御さん。
1ヶ月前に発熱・鼻汁・咽頭痛・咳・痰(後鼻漏)等の風邪症状を来たし、近所で抗菌薬(抗生物質)の内服・注射治療を断続的に受けていましたが、症状消失が見られないと、子供さんと共に受診されました。

額帯鏡下には著変無し。
ファイバースコープ検査では、
a0082724_21244098.jpg

①粘性鼻汁(後鼻漏)中等量
②咽頭喉頭の腫れは中等度。白苔無し。
こんなん、視診からウイルス感染ですと中間報告しています。最近では。

血球計測は省き、
RSウイルス迅速検査実施。
陽性でした。
1ヶ月にも亘って続いているRSウイルス感染症でした。
親子でRSウイルス感染症でした。
頻発する急性中耳炎は無かったお二人でした。

[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-27 21:35 | 急性副鼻腔炎 | Comments(0)

急性中耳炎 症例202

四国徳島からです。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎の診療は「耐性菌を考慮した抗菌薬療法」ではないと思います。
私は、「細菌感染かウイルス感染かの鑑別から始める診療」と思っています。

2歳10ヶ月の赤ちゃん。
中耳炎で通院しているが治らない。
また耳が痛いと訴えました、と来院されました。
抗菌薬(抗生物質)が断続的に処方されていました。

a0082724_11315664.jpg

血球計測では、
末梢血液白血球数 8,300/μl 

起炎微生物は細菌かウイルスか、
ウイルス感染による、ウイルス性急性中耳炎。
耐性菌を考慮した抗菌薬療法は不要です。

急性中耳炎はその大多数がウイルス性です。
風邪のウイルスですので繰り返すのが特徴普通です。
繰り返すうちに、就学時までに治癒していきます。
待ってて下さい。
くれぐれも焦らないように。
[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-25 11:39 | 急性中耳炎 | Comments(0)

2年前から、ブロー液等での治療でも治らない

四国徳島からです。
今日は驚きました。
県外から、それも海を渡って来られた患者さん。
このブログを見て来ましたとおっしゃいました。

37歳の患者さんです。
鼻閉・鼻汁も困っていますが、右耳漏を何とか治して欲しい、ということで地元の耳鼻科クリニックで診療を受けるも良い結果が出ない。インターネットで検索していたら当ブログに入ったとの事でした。
とにかく、視診触診です。
a0082724_21244258.jpg

①右鼓膜・外耳道最深部に皮膚欠損を認めます。当然分泌物を出します。鼓膜炎です。
②鼻中隔彎曲が非常にひどいです。文句なしの手術対象です。
③粘膿性鼻汁も多いです。弯曲矯正後、経過により手術を考えましょう。

治療は、①分泌物を清拭し、4%キシロカイン麻酔後、フェノール・グリセリン同量混合液を塗布②ニゾラールローション塗布③リンデロンVローション塗布、これだけです。
明日もとはいきませんので、1週間後の再診としました。
傷を新しくすることで皮膚が伸びてくる、それが治癒に導く1歩と考えます。
この方法、驚きの結果を示します。
以前、塩化第二鉄?硝酸銀?抗菌薬(抗生物質)、アクリノール等消毒剤の使用時に比べ、ダンチの治療期間短縮が得られます。

フェノール処置後
a0082724_21392759.jpg

フェノール含有鼓膜麻酔液留置後と同じように白っぽくなります。

ご期待下さい。
[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-24 21:48 | 鼓膜炎 | Comments(0)

ガイドライン

四国徳島からです。
今日もブツブツします。

日本耳鼻咽喉科学会が推奨している急性中耳炎・急性副鼻腔炎診療ガイドラインは、
「重症度分類、耐性菌を考慮した抗菌薬療法」です。
ウイルス感染を考慮しないガイドラインです。
誠に不可思議なものになってしまっています。

私の現時点での診療ガイドラインでは、
ウイルス検査(インフルエンザ、RS等)にて陽性なら、検出されたウイルスによる中耳炎・副鼻腔炎と考えます。
血球計測にて、好中球が10,000/μl未満はウイルス感染と考えます。
好中球が連日10,000/μl以上の場合に細菌感染確実例と考えます。

ただし、患者さん・ご家族の状態・雰囲気によりハードルを下げます。

何で、こんなボタンの掛け間違いが起こってしまったのか不思議でなりません。
長年の方針を逆方向に切り替えるには大きな犠牲を払う必要が出てきます。
勇気を出して、一歩を踏み出して下さい。
[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-23 22:47 | 急性副鼻腔炎 | Comments(0)

抗菌薬の繰り返し投与

四国徳島からです。
「ヒューマンエラーの抑止法」という演題の講演を聴いてきました。
考えてみると、ウイルス感染症に抗菌薬(抗生物質)投与も立派な「ヒューマンエラー」と思われます。

1歳10ヶ月の赤ちゃん。
膿性鼻汁が出ると受診すると抗菌薬、この繰り返し、お祖母ちゃん(お若いんですよ)の勧めで受診されました。
a0082724_2217157.jpg

大量膿性鼻汁、即ち、急性副鼻腔炎です。
急性中耳炎は現在、かけらも有りません。
こんなん、ウイルス感染なんですよ・・・・・・。
証拠①:抗菌薬が効いていない。

次に血球計測、
末梢血液白血球数 15,500/μl H
白血球3分類  リンパ球 34.0%    5,200/μl H
          単核球  12.4% H  1,900/μl H
          顆粒球  53.6%    8,400/μl H
証拠②:上記の白血球数とその分類から、これらの数値はウイルス感染を示しています。

そして、鼻汁のRSウイルス迅速検査で陽性。
証拠③:RSウイルス検査が陽性ですとRSウイルスが感染し発病している事を示しています。
鼻汁から例えば肺炎球菌が検出されてもそれで発病している事にはなりません。
新聞報道でも今回の耐性菌問題では、感染と発病は区別して報道しているはずです。

感染症の診療は①ウイルス感染か細菌感染かの区別、②検出された微生物は発病の原因かどうか、この2点を確認しながら進めていくべきと思います。

なぜ、急性副鼻腔炎・急性中耳炎では、重症度分類、耐性菌を考慮した抗菌薬療法を推奨するのでしょうか、
不思議でなりません。
誠に不思議な世界です。
[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-22 22:50 | 急性副鼻腔炎 | Comments(0)

咽頭痛、咳、痰、ですが

こんにちは。
四国徳島からです。
外はもう暗いです。

77歳の患者さん。
3日前より、咽頭痛、咳、痰。発熱なし。
鼻の訴えは言うてくれないのです。
「後鼻漏」は分かり難いのでしょうか。
額帯鏡下にも粘性の鼻汁は見えました。
a0082724_17211948.jpg

ファイバースコープ検査をしないと分からないですが、
大量粘膿性鼻汁が後鼻漏となって咽頭へ流れています。
これが、症状の原因です。
末梢血液白血球数 3,900/μl H

抗菌薬(抗生物質)は要りません。
抗ヒスタミン作用の薬剤も要りません。鼻汁が粘って高齢の患者さんはより苦しくなります。

膿性鼻汁に変化したら抗菌薬をと、学会・講演会・マスコミ等で言うのは止めて下さい。
[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-21 17:33 | 急性副鼻腔炎 | Comments(0)

急性中耳炎 症例201 その2

こんばんは。
四国徳島からです。

昨日書き込みした4歳10ヶ月の患者さん。
末梢血液白血球数20,500/μl、リンパ球3,500/μl、顆粒球15,400/μlだった患者さん。
翌日(今日でした)来院ありました。
元気そうにニコニコと診察室に入って来ました。
多分白血球数の改善は確かだろうとは思いましたが採血させてもらいました。

末梢血液白血球数 11,800/μl H
白血球3分類  リンパ球 42.1%    4,900/μl H
          単核球  12.8% H  1,500/μl H
          顆粒球  45.1%    5,400/μl
典型的なウイルス感染のパターンのひとつに激変していました。

耳鼻咽喉科感染症では、抗菌薬(抗生物質)の必要な細菌感染と確定する為には、非常に高いハードルを越える必要がありそうです。
[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-20 21:54 | 急性中耳炎 | Comments(0)

急性中耳炎 症例201

こんばんは。
四国徳島からです。

4歳10ヶ月の患者さん。
急性中耳炎のピーク時、
末梢血液白血球数 16,500/μl
白血球3分類  リンパ球 24.2%    3,900/μl H
          単核球  12.6% H  2,000/μl H
          顆粒球  63.2%   10,600/μl H
この数値はウイルス感染のパターンです。
そして1週間後、鼓膜膨隆は消失し、鼓室内にはまだ貯留液が残っている状態でした。
末梢血液白血球数 20,500/μl H
白血球3分類  リンパ球 17.3%    3,500/μl H
          単核球   8.2%    1,600/μl H
          顆粒球  74.5%   15,400/μl H
顆粒球中の好中球の割合を自分で顕微鏡で調べてみました所、
顆粒球の内、好酸球は2%前後、好中球は98%前後でした。
体温は36.7度、急性中耳炎は下り坂、食欲も朝・昼は普通、
しんどいと訴えてはいましたが、好中球1万以上のデータと合わない全身状態・鼓膜所見、
明日の白血球検査の結果で抗菌薬(抗生物質)の使用は考えましょうということに致しました。

非常に悩ましい数値を呈した患者さんです。
[PR]

by hanahanak2 | 2010-11-19 22:44 | 急性中耳炎 | Comments(0)