長引く風邪症状

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

風邪症状は、大抵、抗菌薬の要らないウイルス感染症です。

30歳代の患者さん。
1週間前より、風邪症状(微熱・咽頭痛・咳)出現し掛かりつけ医受診、
風邪との事で、
メイアクト 第3世代セフェム系抗菌薬 検索してみて下さい。
フラベリック
ブルフェン
ムコソルバン
ムコスタ
イソジンガーグル
の、投薬受けるも経過思わしくなく当院受診されました。

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鼻中隔の右への突出、高度。
イビキが出ていると思います。
咽頭後壁、中等度の腫れあります。
気管粘膜の発赤も認めます。
末梢血液白血球数:6,900/μl

ウイルス性急性咽頭炎・気管気管支炎、と診断。
投薬は、
モンテルカスト錠とフルティフォームエアゾール
でした。

「白血球数とその分類」検査で確実にウイルス感染症です。抗菌薬は不要です。
ハッキリと分かります。

尚、
朝食:おにぎり・みそ汁。
糖質制限の指導は欠かせません。

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「スーパー糖質制限」実行中。
8時半血糖値:90mg/dl。

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Medical Tribune
ガバペンチノイドは疼痛万能薬にあらず
東京新宿メディカルセンター脊椎脊髄センター長 川口浩
2017年10月17日 10:08
研究の背景:学術的根拠ない「適応外処方」が蔓延
 ガバペンチノイド〔ガバペンチン(商品名ガバペン)、プレガバリン(同リリカ)〕は、α2δリガンドと呼ばれる薬剤のグループに属し、神経伝達経路の電位依存性Caチャネルであるα2δサブユニットとの結合を介して同経路を抑制するのが作用機序とされている。米国で開発された薬剤で、当初は抗てんかん薬であったが、最近、米食品医薬品局(FDA)が「帯状疱疹後神経痛、脊髄損傷後疼痛、糖尿病性神経痛、線維筋痛症」に限定した鎮痛薬として追加適応を承認している。
 ところが、日本の整形外科の医療現場ではガバペンチノイド、特にプレガバリンは慢性腰痛、坐骨神経痛、神経根性疼痛など、さまざまな一般的疼痛に対して広く使われている。そこにはなんの学術的根拠もない。
 今回紹介する論文は、慢性腰痛に対するガバペンチノイドの効果を示した系統的レビューおよびメタ解析であり(PLoS Med 2017;14:e1002369)、日本で蔓延する「適応外処方」に警鐘を鳴らすものである。
研究のポイント:プラセボや従来薬を上回る腰痛改善効果なし、有害事象は増加
 研究者らは、慢性腰痛に対するガバペンチノイドのランダム化比較試験8件(治療期間3〜14カ月)を解析した。
 その結果、3件の研究(患者計185例)において、ガバペンチンとプラセボで鎮痛効果に有意差はなく〔リスク比0.95(95%CI 0.61~1.49)〕、めまい感、疲労、視覚障害、思考困難などの有害事象がガバペンチン群で有意に多く認められた。2件の研究では、別の鎮痛薬への追加療法としてガバペンチンの有用性が検討されたが、結果は統合できなかった。
 また、3件の研究(患者計332例)においては、プレガバリンと別の鎮痛薬(トラマドール、アミトリプチリン、セレコキシブ)との比較が行われたが、疼痛スコア(10ポイントの疼痛スケール)に臨床的に有意な差は見られず〔同1.13(0.66~1.95)〕、めまい感がプレガバリン群で有意に多く認められた。
 これらの結果を踏まえ、研究者らは「ガバペンチンおよびプレガバリンは慢性腰痛患者に処方すべきではない」と結論している。
私の考察:問題の根源は「神経障害性疼痛」という病名
 最近、日本の整形外科の医療現場で、疼痛治療薬としてのプレガバリンが混乱を起こしているように私は思う。医薬品医療機器総合機構(PMDA)が認可したプレガバリンの適応症は「神経障害性疼痛、線維筋痛症」である。この「神経障害性疼痛」という病名は非常に曖昧で、日本の薬剤でこの適応症を得ているのは、プレガバリンだけである。
 プレガバリンは米・ファイザー社が開発し、日本ではファイザージャパンが輸入・販売している。その鎮痛作用の機序としては「α2δサブユニットとの結合を介して、神経伝達物質遊離を抑制すること」と、プレガバリンの添付文書に記載されている。しかしながら、このα2δサブユニットは通常状態では神経細胞にはほとんど発現していない。α2δサブユニットが強く発現するのは神経が強固に結紮された場合で、かつ、これもあくまでラットの実験レベルの話である。動物における強固な神経絞扼状態に相当するようなヒトの整形外科疾患の存在については、発売当初から疑問視されていた。
 今回紹介するプレガバリンの鎮痛作用に関するメタ解析では、対象論文は全て実薬対照である。整形外科疾患に対するプレガバリンの鎮痛作用に関して、公表されている「純粋な偽薬を対照とした臨床試験」は今までに2件しかない。坐骨神経痛を対象としたオーストラリアの試験(N Engl J Med 2017;376:1111-1120)と、腰椎神経根症の疼痛を対象としたドイツの試験(Pain 2010;150:420-427)のみである。両試験とも「プレガバリンはプラセボ(偽薬)と比較して有意な鎮痛効果がなく、副作用(めまい、傾眠などの精神症状が主)だけがプラセボより有意に高かった」と結論されている。すなわち、ラットでの神経の結紮は、ヒトにおける神経の損傷のモデルとはならないことが示されている。
 一方、前記2疾患の他にも、腰痛、坐骨神経痛、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアによる神経根性の疼痛、関節症の疼痛など、一般的な整形外科疾患の疼痛にプレガバリンが有効であることを示した報告は、私の知る限り皆無である。
 プレガバリンが「神経障害性疼痛」の適応を得た経緯は、PMDA公式サイト内のインタビューフォームに明記されている。それによると、プレガバリンの効能が実証されたのは「帯状疱疹後神経痛」「脊髄損傷後疼痛」なのに、それぞれが「末梢性神経障害性疼痛」「中枢性神経障害性疼痛」と表現され、さらにこの2つが「神経障害性疼痛」という非常に曖昧で、なんとでも解釈できる病名にまとめられたのだ。
 販売メーカーが全ての疼痛において「神経障害性疼痛」が占める割合を過大視させるような情報伝達を行っているのも問題である。例えば、販売メーカーが運営する一般向けテーマサイト「疼痛.jp」では代表的な神経障害性疼痛として坐骨神経痛や腰椎症を挙げているが、坐骨神経痛や腰椎症を神経障害性疼痛とする学術的コンセンサスはない。
 プレガバリンは現在、一般的な整形外科疾患の疼痛に対して、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)無効例の第二選択薬としてのみならず、第一選択薬としても数多く処方されている。FDAが認めた適応症があくまで学術的根拠に基づいた疾患に限定されているのに対し、日本に輸入された途端に、一般的な整形外科疾患の疼痛にまで広がってしまうのは、わが医療界の恥ずべきガラパゴス現象と言わざるを得ない。
 多くの患者が訴えている一般整形外科疾患の痛みは、「神経障害性疼痛」ではない。つまり、整形外科の臨床現場でプレガバリンの「適応外使用」が蔓延している。多くの患者が不適切な治療を受け、国民の血税が無駄に使われている。製薬メーカー、薬剤認可の審査担当者、販売後のレセプト審査員、そしてわれわれ不勉強な整形外科医は責任の重さをかみしめるべきだろう。今回紹介したような学術的根拠に基づいて患者に対峙する矜持を忘れてはいけない。
追記:米国でも適応外処方―N Engl J Medが誌説で批判
 この論考を脱稿後に、ガバペンチノイドの適応外使用の問題に関して重大な情報を入手した。米国でも承認された適応症を逸脱した処方が広く行われていることをN Engl J Med(2017;377:411-414)が誌説で批判したのだ。適応外処方の代表的疾患として腰痛と変形性関節症による痛みを挙げており、その背景にプレガバリンの販売メーカーによる過度のプロモーション活動があることを指摘している。
川口 浩(かわぐち ひろし)
1985年、東京大学医学部医学科卒業。同大学整形外科助手、講師を経て2004年に助教授(2007年から准教授)。2013年、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)東京新宿メディカルセンター脊椎脊髄センター・センター長。臨床の専門は脊椎外科、基礎研究の専門は骨・軟骨の分子生物学で、臨床応用を目指した先端研究に従事している。Peer-reviewed英文原著論文全298編(総計impact factor=1503:2017年9月26日現在。2009年、米国整形外科学(AAOS)の最高賞Kappa Delta Awardをアジアで初めて受賞。2011年、米国骨代謝学会(ASBMR)のトランスレーショナルリサーチ最高賞Lawrence G. Raisz Award受賞。座右の銘は「寄らば大樹の陰」「長いものには巻かれろ」。

クスリが病気を呼ぶ典型です。
患者さんは信じて飲み続けています。

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by hanahanak2 | 2017-11-21 22:41 | 白血球 | Comments(0)