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3カ月児

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎は、繰り上げ100%ウイルス感染症です。
従って、抗菌薬診療は耐性菌をまき散らす医療と言わざるを得ません。

3カ月児。
哺乳時に苦しそうにするとの事で受診されました。

習慣として、鼓膜観察から始めます。
3カ月児_a0082724_21322535.jpg
左鼓膜の膨隆、軽度、
鼓室内貯留液、満杯状態ではないですが認めます。
鼻汁、少々です。
末梢血液白血球数:10,700/μl H
白血球3分類 リンパ球数  6,400/μl H
       単核球数   1,000/μl H
       顆粒球数   3,300/μl
当院抗菌薬使用基準で、ウイルス感染症は確実です。

ウイルス性急性中耳炎、と診断しました。

そして、
ヘモグロビン(Hgb):10.4g/dl
貧血です。
母乳が頼りの食生活です。
母乳の質が問題????

私の思いつく指導は、
お母さんの糖質制限です。
ご家族にいつも言うていますが、改めて、「低糖質・高たんぱく・高脂肪・高カロリー」食を要請しました。
母さんの糖質制限食が薬です。

日本の乳幼児の貧血は、かなり深刻なんですね。

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「スーパー糖質制限」実行中。
8時半血糖値:102mg/dl。

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<窃盗>元女子マラソン代表を追いつめた「摂食障害」
毎日新聞社 2017年11月8日 18時15分 (2017年11月8日 18時45分 更新)
 「あの時の自分に『だめだよ』と言い聞かせ、やり直したい」。窃盗罪に問われた女性は涙声で言った。栃木県内の小売店で7月、化粧品などを盗んだとして起訴された世界陸上女子マラソンの元日本代表、原裕美子被告(35)の公判が宇都宮地裁足利支部であった。一流の女性アスリートを何が被告席へ追い詰めたのか。【中川聡子、坂根真理/生活報道部、野田樹/宇都宮支局】
 ◇窃盗は典型的症状
 原被告は2005年名古屋国際女子マラソンで優勝し、同年のヘルシンキ世界陸上で6位に入賞した一流ランナー。13年に実業団を辞めたが、現役時代から摂食障害に苦しんできた。
 厚労省研究班の調査では、摂食障害で治療を受けている患者数は推計約2万5500人で、その9割が女性。大半は若年で発症する。栄養不足による判断力の低下や過食衝動、依存癖などを背景に万引きを繰り返すのは摂食障害の典型的症状とされ、窃盗症(クレプトマニア)の女性の大半が摂食障害を抱えるとの研究もある。
 原被告は痩せた体を黒いパンツスーツに包み入廷。尋問に涙ぐみながらもはっきり答えた。摂食障害が始まったのは、実業団チームで厳しい体重制限を受けていた2000年以降と示唆。過食とおう吐を繰り返す症状で、万引き行為も現役時代からしていたことを認めた。引退後もストレスを感じると「食べ吐き」で解消していた。通院していたが、親族に「恥をさらすな」と言われ、やめていたという。
 事件当時の心境は「防犯カメラが視界に入り店員とも目が合ったが(私生活の悩みや万引きの衝動から)解放されたいと思った」。…
今は専門病院の閉鎖病棟で作業療法などに取り組んでいるという
 ◇体重維持の必要な種目は要注意
 日本摂食障害学会理事の鈴木真理・政策研究大学院大教授は、摂食障害の患者の万引きについて「無防備に盗むのが特徴。盗んだ記憶がなかったり衝動的だったりというケースが多い。金銭を所持している事例も少なくない。長距離走や体操、フィギュアスケートなど体形や体重を維持する必要がある種目は危険性が高い」と指摘する。
 近年、女性アスリートの食事制限や減量指導の危険性に注目が集まっている。
 米スポーツ医学会は07年、エネルギー不足・無月経・疲労骨折を「女性アスリートが陥りやすい障害」(Female Athlete Triad、通称FAT)と定義し、警鐘を鳴らした。日本でも問題意識は広がるが、鈴木氏は「コーチやトレーナーには知識のない人が多く、日本のスポーツ界は対策も遅れている」と懸念する。特に長距離走では、過度な体重管理や食事制限を課す指導が今も残り、関係者からも「原被告はあしき指導の被害者。予備軍はたくさんいる」という声が聞かれる。
 ◇体重検査で監督が「このデブ!」
 中学から陸上を始め、高校、大学駅伝でも活躍した西日本在住の女性(32)も、厳しい食事制限に悩まされた。大学時代の指導者の口癖は「やせろ! あまり食べるな」。毎週抜き打ちの体重測定があり、その度に「太りすぎだ、このデブ」とののしられ、腹の肉をつねられた。…
選手間でも「やせなければいいタイムが出ない」というのが暗黙の了解。トンカツの衣は外して食べ、1日の食事は白ご飯1杯だけにとどめた。心配した母親が食べ物を勧めることにもストレスを感じた。
 身長160センチで体重は43キロまで落ちたが、月経は3カ月に1度に。常に貧血に悩まされ、試合中に倒れたこともある。女性は「無月経や月経不順は普通、という認識だった。20歳で初潮が来た選手もいた。当時の仲間は今、不妊治療をしている人ばかり。当時の影響ではないか」と心配する。
 ◇目先の結果優先が選手壊す
 順天堂大スポーツ健康科学部准教授で、同大陸上競技部女子監督の鯉川なつえ氏は「成長期の誤った食習慣で、将来的に体を壊す選手が多く見られる」と危機感を募らせている。15年に大学女子駅伝出場選手314人に調査した結果、72%が食事制限、73%が無月経、46%が疲労骨折を経験していた。高校時代に無月経になり、1年半後に骨折するケースが多かった。一方、8割はFATを知らず、婦人科の受診は3割にとどまった。
 「女はすぐ太る」「太ったら走れないぞ」「ひじきだけ食え」−−。鯉川氏は、中高時代のコーチから日常的に減量プレッシャーをかけられていたという声を陸上部員たちから何度も聞いた。摂取カロリーが低く、無月経の状態で入部してくる選手も多い。本人が食事への恐怖感を抱えている場合も多く、順天堂医院の女性アスリート外来と連携し、食事指導と筋力アップといった基本的な体作りから取り組むという。…
「目先の結果を優先すれば、選手の健康や体作りは二の次になってしまう。そもそも海外では、監督が女性選手の体重を把握すること自体が、セクハラや人権侵害として非難される行為です」と鯉川氏は話す。
 ◇日本は女性の指導者少なすぎる
 海外では選手保護のための制度作りが進む。
 全米大学体育協会(NCAA)では、監督・コーチは選手の体重などのデータを本人の同意なく確認できないと定める。医師やトレーナーが選手の健康状態を管理し、無月経や栄養不足が確認されると練習や試合出場を停止する措置が取られる。1週間の練習時間も上限20時間と決まっている。
 鯉川氏は「日本も、指導の妥当性や選手の状態をチェックする機関や健康管理を大会の出場条件にするなどの改革が必要ではないか」と提案する。
 日本で女性の特徴を踏まえた指導が定着しない背景には、女性コーチが少ないこともあげられる。米ミネソタ大の研究機関の調べでは、大学スポーツの監督は米国では4割が女性だが、日本では2割弱だ。16年リオデジャネイロ五輪でも、日本代表は男女ほぼ同数なのに、監督・コーチで女性の比率は1割台だった。
 順天堂大の鯉川氏は「男性と女性では成長過程や体の特徴、効果的な指導方法が全く違う。女性コーチの積極的な雇用や育成が必要だ」と強調。「摂食障害につながりかねない危険な食事制限を課される中高生ランナーは大勢います」と話し、陸上界の構造的な問題だと示唆している。
    ×    ×
 8日の公判で原被告が摂食障害に苦しみ抜いたこと自体に争いはなかった。中村海山裁判官は「治療してください」と念押し、懲役1年執行猶予3年の判決を言い渡した。

間違った食事指導が大きな不幸を起こしています。
色んな現場で食事指導の大転換が必要です。

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by hanahanak2 | 2017-11-11 22:02 | 急性中耳炎 | Comments(0)