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救急外来で抗菌薬をもらった。

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎は、繰り上げ100%ウイルス感染症です。
当院では、抗菌薬適正使用の為にも「白血球数とその分類」検査を頻繁に行っています。

12月31日にウイルス性急性中耳炎で書き込みした赤ちゃん。
1月2日深夜、腹痛と39度超えの発熱で基幹病院救急外来受診したとのご報告を本日言うてくれました。
当然、当院での白血球検査と処方薬を提示されました。
31日のブログ内容です。

救急外来での検査結果
CRP:1.9mg/dl H
白血球数 16,100/μl
好中球 71.3%
単核球 9.7%
リンパ球 18.8%

判定は、「CRP高値と白血球1万超え」を考慮して細菌感染症と判定した模様。
2カ所にマークされていました。
処方は
ワイドシリン ペニシリン系抗菌薬
カルボシステイン
タリビッド耳科用液

組み直します。
好中球(ほぼ顆粒球)11,500/μl H
単核球        1,560/μl H
リンパ球       3,030/μl H

当院抗菌薬使用基準では、リンパ球3千超えを根拠にウイルス感染症と判定しています。
31日と同様です。

当院初診から5日目、抗菌薬服用2日目の状態、
救急外来で抗菌薬をもらった。_a0082724_21031618.jpg
左右のマークが逆です。
初診時とほとんど同じです。
患者さんの全身状態は良好です。

ウイルス性急性中耳炎の特徴です。
鼓膜所見が非常に悪くても鼻汁・咳痰が多くても、その他の全身状態は良好なんです。

このような「白血球数とその分類」検査の判定について、
県内医療の上層部に属する先生方にご考慮いただきたいものです。

急性中耳炎は例外を除いて、必ず治るウイルス性感染症なんです。
抗菌薬は耐性菌を増加させるばかりです。
治るのを待つのが正解です。


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「スーパー糖質制限」実行中。
本日8時半血糖値:92mg/dl。

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by hanahanak2 | 2017-01-05 21:50 | 急性中耳炎 | Comments(0)