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白血球数 15,400/μl。

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

感染症診療では、「白血球数とその分類」検査が抗菌薬使用判断の指標となると思います。
しかし、数値に惑わされる場合もあります。

2日前より咳がひどくなり受診された高校生。
昨年11月5日に書き込んだ患者さんです。

絶えず咳が出ていました。
白血球数 15,400/μl。_a0082724_223144.jpg

①右鼻腔は非常に狭くなって、ファイバースコープの挿入を断念しました。
左では、少量の粘性鼻汁を認めました。
②咽頭後壁は軽度浮腫状で鳥肌状。
③喉頭の確認は反射の為中断しました。
「白血球数とその分類」検査で確認です。
末梢血液白血球数 15,400/μl。
白血球3分類 リンパ球数 2,900/μl
       単核球数  1,200/μl H
       顆粒球数  11,300/μl H


上記抗菌薬使用基準からすると「使用」になります。
しかし、
粘膿性鼻汁・咳・咽頭後壁白苔無しの条件では、通常「ウイルス感染症」ですよね。

翌日再検とし、
ロイコトリエン受容体拮抗剤:シングレア又はキプレス
アドエアディスカス
を、処方しました。

翌日、
末梢血液白血球数 11,300/μl H
白血球3分類 リンパ球数 2,000/μl
       単核球数   800/μl
       単核球数  8,500/μl H


結局、ウイルス感染症、でした。

通常、ひどい風邪症状で受診したのに、
抗菌薬を出さない、
翌日にも血液検査に受診、
私の希望通りに再診していただける患者さんは、非常に希です。

久し振りの翌日再検査を体験させていただきました。

医療を提供する側にも受ける患者さんにも努力がないと、抗菌薬適正使用は前進しないと思います。b>

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「スーパー糖質制限」実行中。
本日8時半血糖値:87mg/dl。

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発売後の「臨床研究」です。
こんなに効くはずないと思います。
承認を得るまでの経緯からして、発売後に突然効果が急上昇するなんて不思議です。

対処法は
①花粉をマスク等で遮断する。
②安全な薬剤で対症療法する。
③鼻中隔手術等の鼻腔整復術をする。
④糖質制限をする。
以上を、勧めています。

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by hanahanak2 | 2015-07-21 23:11 | 微妙な判定 | Comments(0)