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白血球数 6,200/μl。

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

咽頭痛で受診すると、溶連菌抗原キットでの迅速検査を行い陽性なら抗菌薬投与する診療を受けておられる場合があります。

20歳代の患者さん。
2週間前よりの咽頭痛と咳で受診されました。
年末より、溶連菌感染症と迅速検査陽性から診断を受け、3回にわたり抗菌薬投与を受けていました。

当院初診時、
白血球数 6,200/μl。_a0082724_2223563.jpg

咽頭後壁と耳管扁桃は、鳥肌様変化を認めました。
ウイルス感染症の特徴です。

「白血球数とその分類」検査を優先します。
末梢血液白血球数 6,200/μl

視診と白血球検査からウイルス性急性咽頭炎・扁桃炎と診断出来ます。
ウイルス感染症と診断しますと、溶連菌抗原検査は実施意味なしです。

薬剤選択は、
ロイコトリエン受容体拮抗剤:シングレア又はキプレス
シムビコートタービュヘイラー
と、なりました。

逆に言うと、
溶連菌抗原検査を実施した場合には、
必ず、「白血球数とその分類」検査をやって欲しいものです。
溶連菌抗原検査では、常在溶連菌を拾って陽性になります。
溶連菌抗原検査では、常在菌と病原菌との区別は出来ません。

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「スーパー糖質制限」実行中。
本日8時半血糖値:104mg/dl。

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こんなニュースがありました。

<化学療法学会>特定著書の販売禁止…会員医師の本
毎日新聞社 2015年6月11日 13時23分 (2015年6月11日 19時00分 更新)

 日本化学療法学会(事務局・東京)が、今月4〜6日に東京都内で開いた学会総会で、薬剤の使用法などに批判的な著書がある会員の医師の出版物を会場で販売禁止にしていたことが、関係者への取材で分かった。医師は「言論の自由を侵害する不当な圧力だ」と批判し、学会側は事実関係を調査している。

 出版物を排除されたのは岩田健太郎・神戸大教授。感染症治療が専門で「99.9%が誤用の抗生物質」「絶対に、医者に殺されない47の心得」など多数の著作がある。

 運営や販売に関わった関係者によると、学会総会の会場になった都内のホテルには、医学関連の書籍を販売する書店のブースが設けられ、会員の著書も並んだ。しかし学会側は、事務運営を担った業者に「岩田教授の著書は一切、展示販売しないこと」を出版社や書店が守るよう指示、従わない場合は参加させないと伝えた。その結果、岩田教授の著書は除かれ、別の著書の本に寄せた岩田教授の帯文も外されていたという。

 岩田教授は「製薬企業と関連の深い医師による不適切な抗生物質などの使い方を批判してきたことが排除の理由かもしれない。言論の自由は学問の進歩のために保障されるべき最低条件。このような圧力は初めてだ」と批判する。

 同学会は抗がん剤などの化学薬品や抗生物質を使った治療法の発展と普及を目的にした公益社団法人で、会員は約7000人。学会総会会長の二木芳人・昭和大教授は取材に「特定の著書の販売を禁止したのは好ましいことではなかった。調査中で今は話せない」と答えた。【千葉紀和】


恥ずかしい行為ですね。
正々堂々と、反論すれば良いと思います。
岩田健太郎教授、ボルテージ上げるでしょうね。
岩田先生の感染症に対する姿勢には尊敬しています。

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by hanahanak2 | 2015-06-12 22:47 | 急性咽頭炎・扁桃炎 | Comments(0)