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抗菌薬が効いていない。

四国徳島からです。
「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎は、繰り上げ100%ウイルス感染症です。
それが証拠に、抗菌薬服用に無関係に改善増悪いたします。

40歳代の患者さん。
数日前旅行中、鼻汁・咳痰・右後部痛の風邪症状で救急外来を受診。
フロモックスの後発品 抗菌薬
ロキソニンの後発品 解熱鎮痛薬
ムコダインの後発品 痰切り
フラベリック 咳止め
ムコスタの後発品 胃潰瘍薬
PL配合顆粒 抗ヒスタミン薬+鎮痛解熱薬
まあ、風邪症状に多剤大量処方です。

抗菌薬が効いていない。_a0082724_2248243.jpg

当院受診時の状態です。
大量膿性鼻汁が右側に認められました。
左鼓膜に穿孔を認めました。
赤ちゃん時の急性中耳炎発症時に起きたとの事でした。

末梢血液白血球数 7,300/μl

間違い無しに、ウイルス性急性副鼻腔炎、です。

私の選択は、咳の改善傾向がありましたので、
ロイコトリエン受容体拮抗剤:シングレア又はキプレス
だけでした。

鼓膜穿孔。
急性中耳炎に対して、治るのを待つ診療に変更して以来、起こらなくなりました。

急性中耳炎は、待っておれば治ってくる疾患です。

感染症診療では、スタート時に、細菌感染かウイルス感染かの鑑別をするべきです。

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「スーパー糖質制限」実行中。
本日8時半血糖値:100mg/dl。

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抗菌薬が効いていない。_a0082724_23104486.jpg

糖質制限を子供さんにも推奨しています。
しかし、
経済状態が許してくれない場合があるのです。
わりと安価な豆腐卵マヨネーズだけでも有効利用してはと提案するのですが・・・・・。

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by hanahanak2 | 2015-05-11 23:16 | 急性副鼻腔炎 | Comments(0)