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航空性中耳炎

四国徳島からです。
当院の基本方針
①抗菌薬の適正使用
②改善しない鼻腔・副鼻腔疾患には手術を提案。
③糖質制限の提案・普及。

飛行機に乗る度に中耳炎になるという患者さんがたまにおられます。
たいがい、鼻腔・副鼻腔に問題を抱えておられます。

そんな30歳代の患者さん。
東京出張で飛行機の下降時に耳痛が起こり続いて耳閉感・難聴を来たし治らないとの事で受診されました。

航空性中耳炎_a0082724_21131870.jpg

鼓室内貯留液がお分かりと思います。
鼓膜弛緩部にはポケットが出来ています。
乳幼児期の繰り返す急性中耳炎の既往が推定されます。
そして、
際立つのが、右へ左への鼻中隔弯曲です。
ファイバースコープの挿入が非常に困難でした。
末梢血液白血球数 9,800/μl

BMI:31.8。肥満です。
10時朝食抜き血糖値:102

航空性中耳炎も鼓室内の気圧の変動が解消されれば治癒に向かいます。
航空性中耳炎が起こらないようにするにはどうするか、
日常的な鼻閉・イビキ・肥満等の改善も重要と思います。

そんなわけで、
①鼻中隔・下鼻甲介手術を簡単に説明し、
②糖質制限をやって、食後高血糖解消、そして、体重減少を成功させましょうと提案した分けです。

前向きの応答ないままに診察は終わりました。
糖質制限という言葉だけでも、折に触れて思い出していただければと思います。

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「スーパー糖質制限」実行中。
本日朝食開始90分後血糖値:100mg/dl。

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徳島県関連記事がありました。

徳島)糖尿病克服事業、最先端研究や起業支援 
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社
14/11/21
健幸イノベーション:糖尿病克服事業、最先端研究や起業支援 催しで構想説明 /徳島

 糖尿病の克服に向け、県内の産官学が連携して取り組む「とくしま『健幸』イノベーション構想」の事業開始を記念するイベントが17日、徳島市内であった。国内外から招いた研究者らによる最先端の研究開発や、企業のニーズとマッチングさせる起業支援、地域で活動する療養指導士の育成など、今後5年間で取り組む構想の内容が説明された。

 事業は、県や徳島大、徳島文理大、大塚製薬、県鳴門病院、阿波銀行などでつくる推進協議会が実施する。国の「地域イノベーション戦略推進地域」に選ばれ、年2億円以内の助成を受ける。

 研究は徳島大のほか、国内や米国などの大学や企業から10人の研究者を招請。糖尿病の早期診断につながる研究や、糖尿病の原因となるたんぱく質の異常に働き掛ける化合物の開発などを実施する。また、研究成果を積極的に発信したり、知的財産や規制などに精通したアドバイザーを置き、起業を支援する。

 事業の統括責任者の濱尾重忠プロジェクトディレクターは「世界的な課題になっている糖尿病の対策に取り組む社会的意義は大きい。徳島の強みを生かしてプロジェクトを進めたい」と強調した。【阿部弘賢】


糖尿病対策に「糖質制限」が一顧だにされていません。
WHOもオバマ大統領夫人も、「糖分」の摂り過ぎに懸念を表明しております。
血糖を上げるのは糖質です。
基本を無視した対策は、今までと同じ道と思います。

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by hanahanak2 | 2014-12-05 21:46 | 急性中耳炎 | Comments(0)