人気ブログランキング | 話題のタグを見る

耳漏での来院

四国徳島からです。
当院の基本方針
①抗菌薬の適正使用
②改善しない鼻腔・副鼻腔疾患には手術を提案。
③糖質制限の提案・普及。

鼓膜炎は、その存在を頭に入れて診療する事が重要です。
耳漏があれば、鼓膜炎、つまり、鼓膜皮膚層の欠損の有無を確認する習慣が欠かせません。

数年前より耳漏が止まらないという10歳代の患者さん。
現在の処方薬は、タリビッド耳科用液。
薬局での購入薬は、点鼻薬。点鼻すると一時的に鼻閉は改善するそうです。

耳漏での来院_a0082724_21474623.jpg

大量の耳漏で鼓膜の所見が取れません。
吸引清拭すると、皮膚層欠損した鼓膜が確認出来ました。
表面麻酔後、フェノール塗布、パルデスローション塗布と、何時もの処置をしました。
鼓膜の透明度不良が有り、中耳炎の存在が疑われます。
いずれにしても、鼓膜皮膚層の復元が第一です。
診断処置が適切であれば、次第に治癒に向かうはずです。
投薬は、なしです。
こまめな外来処置が一番です。

もう一つは、点鼻薬を購入せざるを得ない鼻閉です。
血管収縮剤含有の点鼻薬は中止してもらい、
ロイコトリエン受容体拮抗剤:シングレア又はキプレスの内服を勧めました。
経過により、
内視鏡下下鼻甲介超音波凝固切除術を考えます。

================================================

「スーパー糖質制限」実行中。
本日朝食開始90分後血糖値:95mg/dl。

================================================

徳島新聞「読者の手紙」から。
耳漏での来院_a0082724_2243098.jpg

人ごとではないです。
当院でも、外来通院されている方で、加齢黄斑変性での失明・視力低下の患者さんがおいでます。
高齢になるほど患者数が多くなるのは、加齢が原因ですよね。
中高年以前から、血管を破綻させない食事である、糖質制限の必要性を痛感するものです。
のんびり構えている生活に突然、視力低下は、怖いものです。
心疾患・脳卒中がより怖いですが。

================================================

by hanahanak2 | 2014-10-19 22:17 | 鼓膜炎 | Comments(0)