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急性扁桃炎

四国徳島からです。

「抗菌薬の適正使用」の一助になればと思い、当ブログを続けています。
当院では使用基準(暫定)を設けて対処しています。
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下、白血球1.3万以上、です。

感染症が疑われた場合には、
通常、
「白血球数とその分類」検査で、細菌感染症かウイルス感染症かの判断が重要と思います。

9ヶ月の赤ちゃん。
当院受診前日、40度の発熱の為、基幹病院の救急外来を受診しました。
問診視診触診聴診で「風邪」との診断で、フロモックス等の投薬をうけました。
翌日、発熱は続いていました。
前月に中耳炎を他院で治療した事があり、耳鼻咽喉科の当院を受診しました。

急性扁桃炎_a0082724_21233725.jpg

ピントが合っておりませんが、おおよそ分かると思います。
白苔ではないですね。
膿栓を含めて口蓋扁桃全体に腫れていました。
赤ちゃんの扁桃炎は、ほとんど拝見する機会がないので勉強になりました。

白苔が有る無しに関わらず、重要なのは、「白血球数とその分類」です。
末梢血液白血球数 18,600/μl H
白血球3分類   リンパ球数   3,900/μl H
         単核球数    2,000/μl H
         顆粒球数    12,700/μl H

顆粒球(好中球)1万以上ですが、リンパ球3千以上でしたので、
ウイルス感染症と、自信を持って診断しました。

抗菌薬フロモックスは中止してもらい、
オノン:ロイコトリエン受容体拮抗剤
メプチン:気管支拡張剤
処方し、
念のため、翌日、再検査しました。

解熱傾向でした。
食事は、嚥下しようとすると泣いてしまう状態でした。

末梢血液白血球数 12,400/μl H
白血球3分類  リンパ球数  3,500/μl H
        単核球数   1,700/μl H
        顆粒球数   7,200/μl H

顆粒球が1万以下はウイルス感染症、間違いなし。

抗菌薬は、重症度を指標として使うのは、NG。
「白血球数とその分類」検査で、細菌性かウイルス性かの判別をして使用すべきと思います。

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「スーパー糖質制限」実行中。
本日朝食開始90分後血糖値:100mg/dl。

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急性扁桃炎_a0082724_21542774.jpg

2型糖尿病治療薬である選択的SGLT2阻害剤の事ですね。
薬を使っても使ってもコントロール出来ない糖尿病。
そして、患者さんは増加の一途。
メーカーにとっては宝の山です。

それに比べて、糖質制限は、血糖コントロールその他生活習慣病全てに投薬不要となる効果が期待出来ます。
しかし、これでは、製薬メーカーは利益が出ない事態になります。

それでも、真実を体験した医師の地道な努力で、糖質制限は一歩一歩普及しています。

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by hanahanak2 | 2014-04-20 22:04 | 白血球 | Comments(0)