劇的改善
四国徳島からです。
急性中耳炎・急性副鼻腔炎には「抗菌薬不使用診療」を推奨しています。
そもそもウイルス感染症である疾患に抗菌薬は使わないのが原則です。
70歳代の患者さん。
「点滴を含めて色々治療してもらっているのに、黄バナ(きいばな)(膿性鼻汁)が治らない」との事で受診されました。
まず視診。
大量膿性鼻汁
ウイルス性急性副鼻腔炎と経験的に診断しました。
次いで重要なのが「白血球数とその分類」検査
末梢血液白血球数 9,300/μl
白血球3分類 リンパ球 2,000/μl
単核球 800/μl
顆粒球 6,400/μl。
顆粒球1万以下ですのでウイルス感染症と確定できます。
初診時に提出してあった鼻汁細菌培養同定検査の結果。
細菌は検出されるのが正常です。
検出される度に抗菌薬での爆撃は止めないと・・・・・・・・。
抗菌薬不使用診療、1週間後、
視診上、大量膿性鼻汁消失していました。
私が当患者さんの急性副鼻腔炎を治したのではありません。
「ウイルス感染症には抗菌薬は要らない」診療をやっただけです。
感染症診断治療の入口での「無灯火運転」は是正する必要があります。
by hanahanak2 | 2012-07-27 11:43 | 急性副鼻腔炎 | Comments(0)