急性中耳炎 症例274 その2
四国徳島からです。
急性中耳炎・急性副鼻腔炎は「細菌感染症かウイルス感染症か区別が付かないから」「耳漏鼻汁から細菌を検出するから」「難治だから」「繰り返すから」等を根拠に抗菌薬(抗生物質)療法を推奨する風潮が強いのは、非常に大きな疑問を持つものです。
昨日の続き。
5歳6ヶ月になっていました。
5月5日当院受診
鼓膜膨隆高度、鼻汁より肺炎球菌とブドウ球菌が検出された子供さん。
「白血球数とその分類」検査で、ハッキリとウイルス感染症と診断出来る患者さん。
抗菌薬は要らないですよ。
13日の状態
左鼓膜膨隆消失。透明感は認めていません。
この経過、非常に順調ですよ。
27日
残念ながら増悪してしまいました。
左耳漏排出していました。
右は鼓室内貯留液で鼓膜透明性消失していました。
「白血球数とその分類」検査をします。
末梢血液白血球数 11,300/μl H
白血球3分類 リンパ球 2,000/μl
単核球 600/μl
顆粒球 8,700/μl H
顆粒球1万以下は、抗菌薬は要らないです。
確かに急性中耳炎ですが、細菌感染症とは言えないです。
従って、抗菌薬は使わないです。
繰り返す、生涯繰り返す、ウイルス性呼吸器感染症に抗菌薬で立ち向かう姿は・・・・・・・・・・・・・・・。
続報できる機会が得られることを期待しています。
by hanahanak2 | 2012-05-29 09:32 | 白血球 | Comments(0)