結局、RSウイルス感染症
四国徳島からです。
ウイルス感染症には抗菌薬(抗生物質)は、当然不要です。
その根拠に「白血球数とその分類」検査を重視しています。
しかし、判定微妙な場合が困るんです。
9歳の患者さん。
8歳時点で、繰り返していた急性中耳炎は嘘の様に見ることは無くなりました。
今回の受診理由:37.9度の発熱、咽頭痛、鼻汁、咳
なんとかファイバースコープ検査をさせてくれました。
急性咽頭炎無し。
呼吸器の細菌感染症では、急性咽頭炎での細菌感染症が最も多いと私は思っています。
この部位は、軟口蓋の後上方ですので、額帯鏡下診断に苦慮することがあります。
急性副鼻腔炎も目立たない。
急性咽頭炎の予想は外れ。
白血球数とその分類を、
末梢血液白血球数 14,000/μl H
白血球3分類 リンパ球 2,600/μl
単核球 1,100/μl H
顆粒球 10,300/μl H
顆粒球1万以上、リンパ球3千以下。
通常、私の判定は、細菌感染症と流れていきます。
急性咽頭炎でない、もちろん、急性口蓋扁桃炎でもない、細菌感染症は症状からあり得ないと考え、
次に、
インフルエンザウイルス迅速検査、実施、
陰性。
これは、予想通り。
次に、
RSウイルス迅速検査、
陽性。
納得した次第です。
大量膿性鼻汁を呈しないRSウイルス感染症も想定しておくべきということですね。
確かに、RSウイルス感染症では、顆粒球数著明増加をしばしば見てはいました。
急性呼吸器感染症では、
RSウイルス迅速検査が重要な地位を占めているのだと痛感させられました。
by hanahanak2 | 2012-03-20 18:17 | 微妙な判定 | Comments(0)