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急性中耳炎 症例249

四国徳島からです。

急性中耳炎・急性副鼻腔炎、「ウイルス感染を考慮した診療」を行っております。
ウイルス感染症か細菌感染症かの鑑別に「白血球数とその分類」検査が有用と思います。


3歳11ヶ月の子供さん。
受診理由:右耳痛。
38.1度の発熱、元気なし、食欲なし。
おくすり手帳
9月 メイアクト 7日分
    メイアクト 4日分
10月 メイアクト 4日分
     フロモックス 7日分
溶連菌の迅速検査で陽性だったから溶連菌感染症と診断したそうです。
「白血球数とその分類」はしていないとの事でした。
確認のデータが欲しい所ではあります。
そして10月上旬当院来院でした。
フロモックス内服中でした。
急性中耳炎 症例249_a0082724_973182.jpg
 
右鼓膜は風船状に膨隆していました。
左鼓膜には鼓室内貯留液の水面が認められました。急性期は越していると思われました。
鼻腔には鼻汁少々。しかし乳幼児期の特徴ですが、中鼻道は狭いです。
そして血球計測、
末梢血液白血球数  26,400/μl H
白血球3分類  リンパ球   2,800/μl
           単核球    1,300/μl H
           顆粒球   22,300/μl H

顆粒球1万突破、白血球数1.3万突破ですが、リンパ球3千以下ですが2千以下ではない。
抗菌薬が効いていない。
翌日再検査の対象になります。

しかし、
来院なし。
お母さんは、私の説明に納得いかなかったのでしょうか。
非常に重要な節目の検査だったんです。
私としては、非常に残念な出来事でした。

患者さんから教えていただけないと分からない事も多いのです。
その点、よろしくお願い申し上げます。

by hanahanak2 | 2011-11-10 10:43 | 白血球 | Comments(0)