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83歳、お元気なんですが。

四国徳島からです。

鼻閉、後鼻漏、治療にて効果が出ない場合には手術をお考え下さい。
そうでないと、生涯、付きまとう癪の種となります。


例えば、83歳の患者さん。
約20年前、左慢性中耳炎の手術をされています。
外耳道後壁を外す術式を採用しておりました。鼓膜にはびらん・ 痂皮は認めませんが、鼓室内貯留液が何時も認められます。
患者さんの訴え、「耳管通気をすれば一時的に改善する耳閉感」「鼻前庭部の鼻垢」「ノドの乾燥」「咳払い」等。
視診、
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①両側鼓室内に部分的に貯留液を見ます。何時も。
②鈎状突起は中等度肥大しています。
③膜様部、中等度ぬかるみ状態。

④下咽頭・喉頭に非常に粘性の後鼻漏を大量に認めます。
この患者さんに、何が必要かと言うと、
後鼻漏の改善、です。
内視鏡下副鼻腔手術です。
鈎状突起を前端まで切除して、前頭窩・鼻前頭管まで開放、
鈎状突起を後端まで切除し、上顎洞開放、
鈎状突起を切除し、眼窩壁の病的粘膜を切除、
鈎状突起を切除し篩骨洞下面の病的粘膜切除、
これらを確実に完成させると、劇的な改善が得られます。
ここ、「何時も、確実な完成」が困難な所が副鼻腔手術の特徴です。
修正手術をお願いすること度々になります。

人生の早い時期に、鼻腔・副鼻腔メンテナンスフリーの状態にしておくことを勧めるものです。

by hanahanak2 | 2011-06-26 14:43 | 内視鏡下副鼻腔手術 | Comments(0)