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また、頭痛が

四国徳島からです。

耳鼻咽喉科感染症に対し、ウイルス感染を考慮した診療を続けています

30歳代の患者さん。
度々、頭痛を訴え来院されます。
今回は一時抗菌薬(抗生物質)に手を出そうとしました。

また、頭痛が_a0082724_839252.jpg

①左への鼻中隔彎曲、ひどいです。
②右嗅裂に大量膿性鼻汁、認められました。
この時点では、いつものウイルス性急性副鼻腔炎と判断、たまには血球計測してみましょうと流れ、
末梢血液白血球数  14,900/μl 
白血球3分類   リンパ球  2,200/μl           
           単核球     700/μl
           顆粒球  12,000/μl H
①顆粒球、1万以上でした。....細菌感染かなと私の頭の回転が不規則になるのです。
②リンパ球、2,200/μl。2千~3千の間に位置する数値。.....どうしよう?

結局、翌日再度の血球計測をやって、抗菌薬使用の決定しましょうということにしました。
しかし、翌日来院ありませんでした。
後日来院時、頭痛は数日で解消しましたとのことでした。
ファイバースコープ検査でも膿性鼻汁は消失していました。

結論
①顆粒球数が1万以上の場合、抗菌薬投与を躊躇しても良い場合もあります。
②膿性鼻汁が消失したからといって、鼻中隔手術・副鼻腔手術を提案し続けることに変わりはないです。

by hanahanak2 | 2011-04-02 08:58 | 急性副鼻腔炎 | Comments(0)