人気ブログランキング | 話題のタグを見る

急性中耳炎 症例158

11ヶ月の赤ちゃん。
牛乳・卵・ジャガイモの除去食実施中。
血色不良、やせ傾向。
1ヶ月前より急性中耳炎治療受けている。
多量膿性鼻汁も続いている。
抗菌薬(抗生物質)を服用している。
治らないから、鼓膜切開をする必要があると指摘された。
こんな感じの赤ちゃん。

両側鼓膜は高度膨隆、いつ裂けてもいい状態。
その割りには不機嫌ではない。
こんな経過の場合は、鼓膜膨隆は1ヶ月以上に亘り続いていることが多いと思います。

末梢血液白血球数 16,700/μl H

白血球3分類  リンパ球 39.8%    6,600/μl H
          単核球  20.2% H  3,300/μl H
          顆粒球  40.0% L  6,800/μl

重症でもないですが、軽症でもない、ウイルス感染のパターンです。
重要なタンパク源を制限され、抗菌薬投与されては、体力向上が制限されてしまいます。

つまり
ウイルス感染には、抗菌薬は要りません。
急性中耳炎・急性副鼻腔炎の回復は、体力勝負です。
ウイルス感染に負けないそれぞれの抗体を獲得するまで
待つのです。
お分かり?

by hanahanak2 | 2010-03-15 14:09 | 急性中耳炎 | Comments(0)